菅総理の著作『政治家の覚悟』続報! IWJが版元の文春編集部を直撃! 「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然」の記述を、民主党批判を含む章ごと削除! 東日本大震災という日本史上の大転換期の菅発言をなぜ省く? 削除を菅総理が了承か!? 2020.11.25

記事公開日:2020.11.25 テキスト
このエントリーをはてなブックマークに追加

(文・六反田千恵、編集・IWJ編集部)

 2012年発行の菅総理の著作『政治家の覚悟』が、2020年に新書版で再刊された。その際、元の版にあった「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然」などの記述が、民主党批判を含む章ごと削除された問題をIWJは報じた。その後、IWJが版元の文藝春秋に直撃取材を重ねた結果を続報としてお届けする。

 削除された章は、東日本大震災という日本史上の大きな転換期の政府施策に対する、菅総理の意見であり、歴史的に重要な意義がある。にもかかわらず、いったいなぜ削除したのか? 菅総理は了解したのか? IWJが編集部に繰り返し問いただした結果は?

▲菅義偉著『政治家の覚悟』。左が2012年刊。右は2020年刊の新書版。(IWJ撮影)

記事目次

2012年版は自費出版、2020年版は文春新書編集部が編集案を作成

 菅総理の著作『政治家の覚悟』新書版(2020年発行)で「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然」といった記述が、民主党批判などを含む章ごと削除されている件について、IWJが独自に取材した報告を2020年10月21日刊IWJガイドでお届けした。

 その後、オリジナルの『政治家の覚悟 官僚を動かせ』(2012年発行)の出版の経緯、削除の意図についてさらに取材を重ねたので、補足報告する。

 10月22日、IWJから文春新書に以下の質問をメールで送った。


1)当初出版された2012年の『政治家の覚悟』は自費出版だったという話を伺いました。当時のご出版の経緯を教えてください。

2)今回の文春新書としての再出版に、菅総理または菅事務所の方はどのように関わっているのでしょうか?


 これに対し、文春編集部から、電話でご回答をいただいた。


(2012年の出版は)菅総理の意向で出版したものであり、「文藝春秋企画出版部」とは自費出版の部門である。文春新書編集部で編集案を作成の上、菅総理に許可を得るという経緯だった。


▲株式会社文藝春秋 本館(Wikipediaより)

東日本大震災という日本史上の大転換期の菅発言をなぜ省く?

 文春新書編集部が削除したのは、2012年版の3章「政治主導をはき違えた民主党政権」、4章「東日本大震災で露呈した政府の機能不全」である。東日本大震災という日本史上の大きな転換となる時期の、菅総理の発言は歴史的に見ても重要な意義がある。どうして削除することにしたのだろうか? 23日、より深く編集意図をうかがうべく、以下の質問メールを出した。

(…会員ページにつづく)

アーカイブの全編は、下記会員ページより御覧になれます。

一般・サポート 新規会員登録

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です