東洋大学では、竹中平蔵氏が国際学部グローバル・イノベーション学研究センター長として教授を務めています。竹中平蔵氏は、人材派遣会社最大手のパソナグループの会長であり、小泉純一郎内閣で経済財政政策担当大臣、総務大臣などを歴任、郵政民営化を担当し、安倍政権では産業競争力会議や国家戦略特区諮問会議のメンバーを務めるゴリゴリの新自由主義者です。
1月29日の日刊IWJガイドでお伝えしましたが、その東洋大学で、1月21日、文学部哲学科4年の船橋秀人さんが午前の授業前に「竹中平蔵による授業反対!」と書いた立て看板を校内に立て、ビラを配ったところ、すぐに学校関係者により立て看板を撤去され、船橋さんは学生課の職員に事情を聴取されました。その際に船橋さんは学校側から「退学処分」を示唆されたとのことです。
その後大学側は、「退学としないことを確認している」と説明しています。
- 「労働者はこれから一層使い捨てにされることになるのだ!!」東洋大学で竹中平蔵教授を批判した学生に大学側が退学の脅し!? 社会に絶望した日本の若者の死因トップは自殺!(日刊IWJガイド、2019年1月29日)
IWJ動画班の八重樫拓也カメラマンは、2月7日、その「東洋大立て看同好会」船橋秀人さんと、船橋さんの行動に共感した、同校哲学科3年生の萩元瑞樹さん、森尾伊久美さんへのインタビューとロケ撮影を、東洋大学周辺で行いました。
船橋さんは、立て看板とビラまきを始めた10分後に、大学職員ら7人に取り囲まれ、立て看板を撤去させられました。実際に配ることができたビラは、70枚用意したうち10枚ほどだったそうです。
その後、学生課の男性職員5、6人に2時間半にわたって、学生生活ハンドブックの、『本学の秩序を乱し、その他学生に反した者』など退学に関して規定された学則第57条を示しながら、「見てみろ! こういった処分になる可能性があるぞ! それでいいのか!? 」など、職員達から入れ代わり立ち代わり、強い問い詰めがあったといいます。
船橋さんは「竹中平蔵氏批判にこだわりましたが、大学組織の問題として、実学に偏重し過ぎているというメッセージがありました。竹中氏は国公立大学に関して、民営化を望んでいる。東洋大学でも、インド哲学科や中国哲学文学科を統合する代わりに、国際系や情報系の学部を増やし、実学偏重路線に突き進んでいます。そういった風潮に対するアンチテーゼです。竹中氏はその象徴です。大学の終わりの始まりだと思っています」と語りました。
また、船橋さんは2月11日(月)に、「抗議と謝罪要求」「公開質問状」と題する文書を、正式な形で東洋大学学長・竹村牧男氏に送付しました。こちらの動向も、今後気になるところです。
「東洋大立て看同好会」のツイッターで、この「抗議と謝罪要求」「公開質問状」を公開しています。
- 「東洋大立て看同好会」のツイート(2019年2月11日)
本日午後9時より、この船橋秀人さんへのインタビューハイライトを予告編として配信いたします。
本日配信のインタビューハイライトでは、『東洋大立て看同好会』よりご提供頂いた、『竹中平蔵氏』批判立て看、強制撤去時の未公開映像を、冒頭に盛り込んでいます。こちらはスクープ映像ですのでお見逃しなく!
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なお、インタビュー本編は、明後日15日午後8時から配信いたします。こちらもぜひお見逃しなく!