2018年9月13日(木)、東京都千代田区の弁護士会館で新外交イニシアティブ(ND)主催によるシンポジウム「沖縄と米軍基地~県知事選で問われるべきは何か~」が開催され、屋良朝博氏(ND評議員・元沖縄タイムス論説委員)、柳澤協二氏(ND評議員・元内閣官房副長官補)、ジョン・ミッチェル氏(ジャーナリスト・沖縄タイムス特約通信員)が講演を行った。
ジョン・ミッチェル氏は、アメリカの情報公開法を使い明らかになった情報をもとに「沖縄米海兵隊の基地公害」と題し講演した。
ジョン・ミッチェル氏は「沖縄で飲料水が『PFOS(ピーフォス)』という物質で汚染されている問題がある」とし、「PFOSの危険性」と「PFOS汚染」について以下のように語る。
※「PFOS」は耐熱、耐油、耐水のフッ素化合物。ノンスティックの調理器具、汚れ耐性布、泡消火剤に使用されている。米国環境保護局は飲料水の基準値を70pptとする。(ジョン・ミッチェル氏の講演資料より)
「『PFOS』という化学物質は泡消火剤に使われていて、肝臓や甲状腺に毒性があり、胎児に影響をおよぼし、発がん性がある。微量でも毒性が高い。米軍はアメリカ国内、韓国、ベルギー、ドイツで基地周辺の水の調査を余儀なくされ、その結果100以上の地域で泡消火剤による水汚染が判明した」
「沖縄の普天間基地でも高濃度のPFOS汚染が発生している。湧き水から検出(1300ppt)され、この水を地元の100以上の世帯が畑に撒いている。アメリカ、韓国、ベルギー、ドイツでは水の汚染について分かったことは公表されているが、沖縄では逆にあらゆる手段で隠蔽されている」
ジョン・ミッチェル氏は「この問題(沖縄米海兵隊の基地公害)は過去の問題ではなく現在も続いている問題である」と述べ、「名護に新しい基地ができれば、今後さらに深刻になる」と警鐘を鳴らした。
なお、基地問題に関しては、米軍が暴力的に沖縄の土地を接収した点から根本的に問い直す必要がある。この点に関しては、岩上安身が琉球大学教育学部の島袋純教授にインタビューしている。あわせてご視聴いただきたい。
アメリカ、韓国、ベルギー、ドイツでは水の汚染について分かったことは公表されているが、沖縄では逆にあらゆる手段で隠蔽されている。この問題(沖縄米海兵隊の基地公害)は過去の問題ではなく現在も続いている問題である。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/431314 … @iwakamiyasumiさんから
https://twitter.com/55kurosuke/status/1042541569193074688