【IWJ検証レポート】IWJが黒塗り外し実践!財務省発表の決裁文書・交渉文書4000枚の黒塗りを外すと安倍総理の友人の葛西敬之JR東海代表取締役名誉会長や稲田元防衛相の夫の稲田龍示弁護士や二階俊博幹事長の名前が! さらに他にも!! 2018.6.12

記事公開日:2018.6.12 テキスト
このエントリーをはてなブックマークに追加

(取材・文:尾内達也 文責:岩上安身)

 財務省は5月23日に交渉記録900ページと改竄前の決裁文書3000ページを、午後3時頃財務省のホームページに掲載した。この文書はパソコンで一定の作業をすると、黒塗り部分が外せることが判明したために、その3時間後に、ホームページから削除し修正した上で再度アップロードした。

 IWJは、平成26年(2014年)6月17日と同年7月14日の近畿財務局と森友学園側との交渉記録を入手し、そこにマスキングされていた黒塗りを外してみた。財務省のPDFファイルは、黒塗りのレイヤーを作成して、マスキングしたい箇所にそのレイヤーを重ねるというシンプルな方法で黒塗りを行なっていたために、PDFの編集ソフトであれば、そのレイヤーを外して、下の文章を表に出すことは簡単にできる。

▲財務省(Wikipediaより)

 ちなみに、財務省に確認したところ、この最初の3時間のアップロードは、担当者の単純なミスで、現在は黒塗りを紙に印刷して、それをスキャンして再アップしているということだった。余計な手間をかけずに、最初のままに放置しておけばよかったのにと思わざるをえない。そこまで黒塗りに固執する理由がわからない。

 国権の最高機関である国会の要請で、しかも国有財産の売買という公益に関わる事案であってもわざわざ黒塗りをして出す理由について、IWJが財務省に問いただしたところ、同省の担当者は「財務省の行政文書開示方針にしたがって出している」と、木で鼻をくくったような回答に終始した。

記事目次

IWJは黒塗り文書2点を入手して分析! そこからわかったことは、森友学園問題のもうひとりのキーパンソン、葛西敬之海陽学園理事長・JR東海名誉会長の前のめりの姿勢!

 IWJが入手して黒塗りを外した近畿財務省と森友学園の交渉記録文書は2点あり、下記がその1点目である。

 出席者は森友学園の籠池泰典理事長・塚本幼稚園の籠池諄子園長・株式会社高等教育総合研究所というコンサルティング会社の代表取締役の亀井信明代表と近畿財務局の統括国有財産管理官1課の前西統括官・三好上席官・籔根管理官。

▲籠池泰典(左)・諄子(右)夫妻

▲亀井信明氏(高等教育総合研究所HPより)

▲近畿財務局HPより

 この文書では、近畿財務局は、豊中市への承諾書の発行(注)と豊中市の決定手続をすでに6月2日に説明したと述べており、森友側は、開成幼稚園の売却が決まり資金面について目処がたったと応じている。また、財務省は、森友学園が7年後に土地を購入するときの資金計画・収支計画の適切性を問題にし、事業の実現性が説明できる資料の作成を繰り返し要望している。

(注)豊中市への承諾書とは、豊中市の当該の土地を使用して小学校建設を行う際の建築許認可など、土地開発に関わる豊中市の承諾書を指す。

 この文書の重要な点は、最後の最後に、「ちなみに」で始まる次の一文が入っていることである。これを発言したのは、森友側である。

 「ちなみに、JR東海、トヨタ自動車、中部電力などが賛同して愛知県に設立した『海陽中等教育学校』の葛西敬之副理事長(注)」(現JR東海代表取締役名誉会長)から、海陽中等教育学校に当方の小学校の卒業生を受け入れていただけるとの提携話をいただいている」

▲葛西敬之氏(学校法人海陽学園 海陽中等教育学校のHPより)

(注)現在、葛西敬之氏は、海陽学園理事長。

▲海陽中等教育学校(Wikipediaより)

 ここには、安倍総理の有力な後援者である葛西敬之JR東海代表取締役名誉会長の具体的な関与が記録されている。葛西氏は2000年に発足し2006年まで開かれた財界人による安倍総理の後援会「四季の会」の発起人であり、その流れをくむ安倍総理を囲む財界人の会「さくら会」の発起人でもある。

 毎日新聞の報道によれば、この提携の話は、2017年3月5日に海陽学園から明確に否定されている。さらに、森友学園側は大阪府私学課に提出した文書の中にこの提携の記述があったのは、森友側のコンサルタントのミスだったと弁明している。

 今回、財務省と森友学園の交渉を記録した黒塗り文書の中から、再び海陽中等教育学校と瑞穂の國記念小学院との提携の話が出てきたことになる。

 IWJは、第一に、森友学園と近畿財務局との交渉文書の中に、海陽中等教育学校との提携という具体的な話が記載されていること、第二に、籠池前理事長が、近畿財務局との打合せという重要な場面で、いくら何でも口からまったくの出まかせを言うことは考えにくいこと、第三に、籠池前理事長とまったく無関係なら、籠池前理事長が海陽中等教育学校の名前や葛西理事長の名前を思いつき、口にするとは考えにくいことを指摘した上で、この矛盾を海陽学園に電話で問い合わせてみた。

 海陽学園の答えは、次のとおりだった。

 「正直言って、この話は理事長レベルの話なので、我々にはわからない」。

 それでは、この話は事務方と打ち合わせした上で出てきた話ではなく、理事長単独の判断だったのか、と問うと「寝耳に水の話だった」という回答だった。

 この回答は、2017年3月5日付けの毎日新聞に答えた「事実無根」や「特定の学校に推薦枠を提供することはない。森友学園と協議した記録も残っていない。なぜ名前が挙がったのか困惑している」という提携話そのものを否定するニュアンスとはずい分と異なっている。

 新しく出てきた黒塗り文書の内容を踏まえれば、2014年6月17日の交渉のとき、提携の話が出たと考えるのが自然である。

 現に、2017年7月10日の大阪府議会での参考人質疑では、籠池氏は、葛西氏から「中学校入学の優先枠を設ける。こちら(葛西氏)もうれしいので対応する」と伝えられたと証言しただけでなくJR東海東京本社で葛西氏と撮ったツーショット写真まで公開しているのである。関係がないわけではなかろう。

 IWJは、このときの大阪府議会での籠池泰典前理事長が証言する様子を取材している。この参考人質疑の中で、籠池氏は大阪府私学課への虚偽報告を問われ、次のように答えている。

「私の経歴が間違っていた点は申し訳なかった。海陽との提携の話は、JR東海の葛西会長と品川のJR東海本社で会い、小学校を造るのでご協力を賜りたいと話したところ、葛西会長の方から、『中学校に入ってくるときには優先枠を設けるので、こちらの方(海陽中等教育学校)も嬉しいので、それで対応していきましょう』と言われた。ただ、それは5年先の話なので事務方に伝わる前に報道になった。大阪に守秘義務がある書類がどんどん流出している」

▲参考人として、葛西敬之JR東海名誉会長とのツーショット写真を見せながら、大阪府議会で証言する籠池泰典・前理事長(2017年7月10日 IWJ撮影)

▲JR東海本社ビル(Wikipediaより)

 この打合せ記録から感じられるのは、葛西海陽学園理事長・JR東海名誉会長自身が見せた、「瑞穂の国記念小学院」実現への強い前のめりの意欲である。それが「海陽中等教育学校に当方の小学校の卒業生を受け入れていただけるとの提携話」によく出ている。

 IWJが入手して黒塗りを外した2番目の文書は次のとおりである。

(…会員ページにつづく)

アーカイブの全編は、下記会員ページよりご覧になれます。

一般・サポート 新規会員登録

関連記事

「【IWJ検証レポート】IWJが黒塗り外し実践!財務省発表の決裁文書・交渉文書4000枚の黒塗りを外すと安倍総理の友人の葛西敬之JR東海代表取締役名誉会長や稲田元防衛相の夫の稲田龍示弁護士や二階俊博幹事長の名前が! さらに他にも!!」への1件のフィードバック

  1. @55kurosukeさん(ツイッターのご意見) より:

    これがメディアの仕事!
    【IWJ検証レポート】IWJが黒塗り外し実践!財務省発表の決裁文書・交渉文書4000枚の黒塗りを外すと安倍総理の友人の葛西敬之JR東海代表取締役名誉会長や稲田元防衛相の夫の稲田龍示弁護士や二階俊博幹事長の名前が! さらに他にも!! https://iwj.co.jp/wj/open/archives/424442 … @iwakamiyasumi
    https://twitter.com/55kurosuke/status/1006494040118816770

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です