新任務を付与された「青森陸上自衛隊第9師団普通科第5連隊」の先発隊が2016年11月20日、青森空港を出発した。昨年9月に強行採決された安保法制に基づき、自衛隊は12月12日から、正当防衛以外の積極的な武器使用が認められることになる。
青森空港で先発隊空港見送りの模様を中継した、IWJ青森中継市民の外川鉄治さんは、別れ際の自衛隊員やその家族たちの様子をレポートした。
▲青森空港に到着した自衛隊員たち
外川さんは、「陸上自衛隊青森第9師団創立54周年記念行事 青森市中パレード」と、戦争加担に抗議する市民の様子もレポートしている。
- タイトル 南スーダン派遣施設隊 陸上自衛隊第9師団第11次要員 派遣に伴う壮行会行事 ―先発隊空港見送り(青森空港)
- 日時 2016年11月20日(日)8:30頃〜
- 場所 青森空港(青森県青森市)
涙して抱き合い分かれを惜しむ家族…これは戦時中の出来事ではなく、2016年の出来事!
外川さん「8時15分に空港国際線到着口に着いた頃には、自衛隊員の家族が花道を作っていました。隊員が乗ったバスが到着するたびに家族に近寄り、抱き合ったり、手を握り合ったり最後の言葉を交し合っていました。
▲家族との別れを惜しむ隊員
子供は、お父さんの顔をずーっと見て、両手を広げて抱っこしてくれとねだる…。隊員のお父さんは、思わず抱きかかえて顔をすり寄せる…。奥さんは、耐え切れずにハンカチで涙を拭き、家族3人が抱き合う…。お爺ちゃんとお婆ちゃんは、涙を拭いてそれを見守った…。
▲子供を抱きしめる隊員
そんなシーンを思い出すと、涙があふれてきます」
愛する家族は、南スーダンで弾丸に倒れないとも分からない――。戦地に見送る家族の心境は、想像に余りある。
空港の外では「駆けつけ警護」の新任務を負った自衛隊の派遣に反対する抗議行動が展開!
空港で先発隊の見送りが行われている頃、空港の外では、駆けつけ警護の新任務を負った自衛隊の南スーダン派遣に反対する抗議行動が行われた。
▲青森空港正面ゲートの様子
抗議行動の様子をツイキャス中継していた「ppaakkuu」さんより、映像履歴の掲載許可をいただいたため、以下に掲載する。
■「駆けつけ警護」新任務を負った自衛隊の南スーダンへの派遣に対する抗議行動の様子(「ppaakkuu」さんのツイキャス履歴)
ひたすら自衛隊の士気の高さを強調する稲田朋美防衛相、「家族の理解も概ね得られている」
自衛隊が青森空港を出発する前日の11月19日、記者会見にのぞんだ稲田朋美防衛相は、次のように述べた。