東日本大震災により生じた廃棄物の広域処理に関する説明会 2012.8.30

記事公開日:2012.8.30取材地: テキスト動画
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(文字起こし:きーこさん)

 2012年8月30日(木)、大阪市中央公会堂で、「東日本大震災により生じた廃棄物の広域処理に関する説明会」が行われた。

■全編動画
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【以下、文字起こし(開始2時間7分〜)】

先程の発言について一つ質問します。
あなたは先程「100ベクレル以下ならリサイクルしてもよい基準」だと言いました。
それは不燃ごみだけですよね。
可燃ごみについては基準値は無い筈です。
現在でも1kgあたり100ベクレルを切っていても、
原子力発電所の中ではちゃんとドラム缶に詰めて管理しているはずです。

可燃ごみの基準と不燃ごみの基準を意図的に混同して、ごまかしの説明をあなたは今したんだよ!

それがまず一つ!

そして、そして、不燃ごみの基準についても数々の批判があると同時に、
そもそも環境省が不燃ごみに「1kgあたり100ベクレル以下ならリサイクルしてよい」
と言った時に念頭に置いていたのは、原子炉を廃炉にする時に出る数万トンレベルの不燃ごみです。

今回のように、その何十倍もの量の可燃ごみを含む、そのゴミのリサイクルの基準。
それらのごみを燃やす基準としてつくったのではありません。

そしてトレンチ処分の10万ベクレル云々という話も、
今回の原発事故で発生したような大量の規模の放射性廃棄物を、
日本中どこでも埋めてよいという基準ではなかったんです。
トレンチ処分は、現在まだ日本では1カ所か2カ所しか実施例もない!
まず処分の問題を環境省が一言も言わないんですよ。
この問題で!

この広域処理の問題が始まって以来、ただの一度もそういう規制のコメントをあなたは言わない。
環境省は言わない。
これで環境規制ができるわけがないでしょ!

ーーそうだー!

だから全く説明になっていない。
今日説明するという事なのでこれを説明しろ!
でたらめだらけだったのを全部逐一言いますよ。
言いきれない位あるけど、

ーー 拍手

まず1番目・被災地の廃棄物の安全性について
「1kgあたり100ベクレル、国の基準で8000ベクレルまで埋めていい」って言っている。
これは今も、さっき言ったように、
現在でも1kgあたり100ベクレルは厳重に、
100ベクレルを切っていても、可燃ごみは管理されている。
そして不燃ごみだって、こんなにボンボン、ボンボン、
「何十万トンもリサイクルしていい」っていう話じゃなかった筈なんです。
で、これを80倍にゆるめて、それを4分の1して大阪は安全だと言っている。
根本的におかしいです。
まず、80倍にゆるめたことの説明をここではしなければならない!

ーー 拍手 そうだー!

そしてこの、「8000ベクレルで大丈夫」だと言った時の基準は、
作業員の被ばくが1ミリ以下になるという話でしたが、
大阪市にこの前申し入れに行った時には、

そういう1ミリシーベルトの実行線量の定義式を環境局の担当者は知りませんでしたよ。
つまり、実行線量の定義式を知らないという事は、
その中のどの係数について批判があるか、
つまり内部被ばくを軽視しているという批判の意味を理解していないという事です。

これは大阪府の資源循環課も同じです。
良いですか、違うというのならば説明して下さい。

そして隣の1ミリシーベルト以下ならという話、
まず食品基準の100ミリ云々がデタラメだというのも、今までの説明でもう繰り返す必要はありません。

そして1ミリシーベルトが被曝限度だというのには、
たとえばドイツでは
呼吸からの内部被ばく、食事からの内部被ばく、そして外部被ばくの合計で1ミリになるというように、
その内訳で計算しています。

あなた方は、がれきの処理で作業員が被曝する量を1ミリ以下に抑えるという時に、
他のファクターは全部無視でしょ!?

厚生労働省の食品の基準値では、新基準ですら、食品からの1ミリシーベルト被ばくとして計算している。
がれきと足したら1ミリ超えるじゃないか!!!

お前ら足し算ができないのか!

ーー 拍手

次のページ、大阪府資料。
大阪府資料では、積み出しのところで一回だけベクレルについての検査をします。
あとは線量検査です。
放射線量の検査では、がれきの汚染の度合いなんか分かりません。
それは一番最初の質問者が指摘した通りです。

そしてベクレルについての検査、
資源循環課長、あなた先程「サンプル検査をする」と言ったけれども、
そのサンプルとは100トンに対して何トン検査するの?

サンプルなら当然誤差があります。
誤差の上限が100ベクレル以下になるというふうになっていれば、
少なくてもあなた方が言っている基準にすら合致しない。

いいか、
100トン搬出する時に、僕が聞いている話じゃ1トンも計測しないぞ。
サンプルされるのは100kg程度だぞ。

ーー えーーっ!?

160トンのがれきから100トンサンプル取ったら誤差はどれ位出るのか推定したのか!?
してないだろう?
サンプルで、サンプルの値のそのままの汚染度だって、そのまま横滑りさせるんだろ?
それは統計学の使い方として誤用です。

誤差はちゃんと考慮して下さい!

ーー 拍手

次のページの環境省の説明。
「岩手ががれき処理の広域処理が必要だって言っている」って言ったな!
僕は7月の頭に、ちょうど忘れもしない
その後で、そこのリサイクル第三課長馬場さんのところへ僕は面会に行きました。
その日は6月27日、覚えています。
岩手県に電話して確認した時に、「そもそもどこのがれきが広域処理の必要があるのか?」と。
岩手県の担当者は「それは決まっていない」と言っていた。
つまり、普通こんな問題がたちあがったら、市町村でどれだけ必要か、何トン必要か、
市町村ごとに話があって、それを足し算したら「何万トン必要です」という話になるのが普通です。

だけど、岩手県はそうじゃないんだよ。
6月27日の時点で、岩手県は
「どこの市町村のがれきを外に出すか決まっていません、もともとの総量から概算しているんです」
って言ったんだぞ!

いま宮古から来る見たいな話になっているけれども、
それは後付けです。
一事が万事こんな状態です。

そして、僕が今言ったような事、
大阪府では大阪府の検討会での、あなた方の自慢の
山本孝夫座長の検討会議で一つも検討していない。
検討会の事も言っておきます。
彼らは僕が今言ったように、被ばくを足し算で考えると言った時に、その足し算すらしない。
そして環境省から出てきたデータを何一つ批判しない。

一つだけ言いましょう。
あなた方がバグフィルターでほとんど捕れると言っているデータは、
昨年の秋の時点ではありませんでした。
発表したのは今年になってからですよね。
バグフィルター前後の濃度を測って、99.9%捕れますというデータが出たのは
今年になってからですよね。

昨年の段階では、東北、関東各地の焼却炉の排気のデータしか出していないはずです。

で、大阪府の検討会議は、その排気のデータだけで、
環境省が、当時は99.99%って言っていましたよ。

それだけ捕れるという話をうのみにしておりました。

で、時系列がおかしいでしょ?
大阪府の検討会議は去年の12月の暮れに指針を出しているのに、
バグフィルターについて、今年になって東京新聞が
「バグフィルターについての実証データが無いと環境省が認めた」
という記事が1月21日だか22日だかに出ている。
 ※瓦礫焼却・バグフィルターで「放射性セシウムが99.9%除去できる」→本当?
  (上記ブログの後半部分「見切り発車」の災害がれき処理東京新聞 こちら特報部2012/1/21)

その直前ぐらいにね、やっと出だしたしたぐらいだよ。
だから大阪市の検討会議はバグフィルターの性能についてまともに検討していません。

で、先程の海底埋め立ての話。
国交処分地の評価書が発行されたのは6月5日です。
その検討会議を大阪府が開いたのが6月10日です。
6月10日行きました。

相変わらず環境省が出すものの批判はしておりません!
シュミレーションの正当性、そこに放り込むパラメーターの正当性、
僕はそこに座っている資源科学循環部長と隣の室長に質問しました、直接。

資源循環課長は「ちゃんと読めていません」とまで言ってたよな、あの時!
何で環境省の評価書を読めていない人間が、指針を作る!?
その指針の責任者が。

そして1週間、わずか1週間でだな、わずか1週間で指針の改定をし、
2日後には橋下市長が再度受け入れを表明すると、
6月5日に始まって、10日でどれだけ進んだんだ!

全部政治日程じゃないか!

そんなのを信用する奴がどこにいるよ!
信用してほしいのなら、信用してほしい行政の進め方をして下さい。

最後に一個だけ言っておきます。
環境省!
広域処理の宣伝に40億円かけたくせに、
あなた方は3月、安全評価検討会の議事録は金がかかったから撮影しなかったって公言したよね。

ーー 悲鳴のような叫び声

今は作成されている筈ですけれども、
今は発表されている、公開されている筈ですけれども、
公開すればいいってもんじゃないんだよ!
去年法律を作った時点では、国会議員の先生方はそれを知らない状態で議論をしていたという事です。

それは隣に座っている馬場さんも4月19日、
貝塚の説明会であなた認めたでしょう?

風評被害の基準も決まってない。
実害が出た時の基準も決まってない。
その時にどんな補償をするのか根拠の法律もない。

全部そこに座っている馬場さんは認めたでしょ!?

以上!
いい加減に止めて下さい!!

ーー 大拍手

環境省 廃棄物・リサイクル対策部長:
ありがとうございます。ご説明いたします。
まず、先程、確かに不燃物の基準が原子炉特性法で
トレンチに置いていいのは不燃物の基準となっております。
それから、先程のクリアランスレベルについても不燃物。
それは確かにその通りであります。
ただ一方で100ベクレル/kgについて、
えー、ええ、まあ、財政利用もしてもよいという、あの、基準でありますとか、
それから今回つくりました8000ベクレル/kg。
えー、これにつきましては、
まず8000ベクレル/kgというのは、
再生利用していくという100ベクレルの基準とはそもそも、えー、中身が全く違います。
えー、あくまでも最終処分場に、えー、入れて管理をして、その結果、周りの方々に、えー、
放射線の被曝が、えー、充分少なく、少なく、あいや、えー、
管理できるというそういったレベルで定めていまして、
これについては、あの、じゅうぜん、従前からの原子力規制をやっております、
ま、原子力安全委員会等々に当たって、えー定めた数字で、全然この、特に問題は伺っておりません。
そこについてはご説明しておきます。

それから、えーー、内部被ばくの件で軽視しているのではみたいなお話ですけれども、
まずこれ、シーベルトというラインになっている以上、
これは内部被ばくの、え、実行線量で比較しますと、
内部被ばくでも外部被ばくでも、実行線量で1ミリシーベルトというのは影響は同じです。
あの、人の影響を見るのがシーベルトでございますので、

ーー 抗議の声多数

司会:お静かにお願いします

環境省:
その点についてご理解を頂ければと思います。

えー、それから、えぇーー、
被曝線量1ミリシーベルト/年以下。
えー、これに付いては、確かに、えー、
作業員の方が1ミリシーベルトというのを、あの、事前には定めておりますけれども、
えー、さらに、その周辺に、あのおられます住民の方々にはですね、
えー、あんまり、ウッ、特に埋め立て場、埋め立て処理場内に駆動してしまえば、え、
え、そこから先、0.01ミリシーベルト/年におさえられることになっております。

作業員についても1ミリシーベルト以下におさ、押さえられるというふうに思います。
それから、えー、えー、

司会:静かにお願いします。

環境省:
えー、いよてけんの、岩手県の災害廃棄物、
ま、どこが必要か決まっていないという事を言われた県でございますけれども、
あの岩手県は、各市町村で個別に処理をしている分、これはもう、収集のところはそうしていますけれども、
そこから先の処理処分については、え、かなりのところ、え、
県が、代行といいますか、委託しております。
その中で県の中で、どこがどのように処理するのかという、ま、調整をかなり綿密にやっておりまして、
えー、その関係上、あの、市町村別というのはすぐに??と思います。

あと、バグフィルターの件ですけれども、
バグフィルターで、これはですね、昨年の、えー、12月の段階で、えーー、
実証のデータ、これは福島県の、えー、焼却施設に於きまして、
バグフィルターの前と後とのデータを取りまして、そこで公表をしております。
えー、1月末に東京新聞の方で、
えーー、あの、そういったご指摘があったということは、あの、理解しておりますけれども、
実際に、あの、実証データはそ、その時点ではあったということでございます。

え、安全評価検討会の議事録を作成していなかったという点については、
あ、あのぉー、ま、これは、あの~、
わたくし、わたくしどもの、あの、ま、怠慢と言いますか、不徳の致すところでございますけれども、
ただ、あの、?ではなく、議事の内容、それから説明資料については全て公開をしておりました。
あのー、この点についてあの理解が得られると思っていたところが、
まァ、わたくしどもの間違えだったと思いますけれども、

司会:えー、皆さんちょっとご静粛に願いいたします

環境省:以上です。

橋下市長:
みなさん、大変貴重なお時間を頂戴しましてありがとうございます。
えー、今日は本当に貴重なご質問を頂きまして、
まだ・・・・がありましたら、
大阪市、大阪府のホームページで
此花区で行われました住民説明会全て公開しておりますので、
そちらを参照いただければ
参照していただければと思っております。
今日はみなさんいろいろとご質問をもらいまして、
わたくしの・・・は大阪府、おおさか市民の安全をしっかり守りながら、…と思っています。
もう一度、どうもありがとうございました。

司会:本日はどうもありがとうございました。

本日の・・につきましては、後日環境局ホームページに掲載させていただきます。

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