2012年8月24日（金）、東京都庁で、石原慎太郎東京都知事 定例記者会見が行われた。この日は主に、反日デモや尖閣諸島の問題について質問がなされ、石原都知事が見解を述べた。

• 日時 2012年8月24日（金）
• 場所 東京都庁（東京都新宿区）

　まず、反日デモについて、「中国は、大学を出ても職が無い人びとや、職にあぶれた建設業の労働者の扱いに困っている」とし、国内の分裂を避けたい中国政府が、都市部の中産階級や学生の持つエネルギーを、反日デモに向けさせるよう煽動している可能性に言及した。

　また、尖閣諸島について、「毅然と、というのは言葉だけではない。インフラをつくって漁民を守る、相手に説明する、国際司法に訴えることで世界に向けて主張することが必要」だとして、政府の対応に苦言を呈した。中国との軍事対立を煽ることになるのではないか、という質問に対しては「相手（中国）の出方次第」としたが、一方で「こちらが血を流してでも、あの島を守るという姿勢を示さなければ、アメリカも協力するとは言わないだろう」と、強硬姿勢が必要であるとの見方も示した。

　尖閣上陸許可の成否については、都による地権買収交渉は、「政府が租借していることになっていても、民間の地権者との商業ベースのやりとり」であるとした。尖閣諸島に上陸し逮捕・強制送還された香港の活動家への対応を踏まえ、「捕まえたらいい。私は石は投げないよ」と、政府の対応を揶揄するような発言をした。