日本原電敦賀2号の審査において、敷地内破砕帯が活断層と認定されれば、審査基準の前提が満たせなくなり、審査を打ち切ることもあるという考えを示した。但し、設置許可の取り消しは別の問題であり、廃止措置に移行するかどうかは事業者の判断だという。
日本原電敦賀2号の審査において、敷地内破砕帯が活断層と認定されれば、審査基準の前提が満たせなくなり、審査を打ち切ることもあるという考えを示した。但し、設置許可の取り消しは別の問題であり、廃止措置に移行するかどうかは事業者の判断だという。
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明日11月19日の審査会合にて、11月5日に審査申請のあった日本原電敦賀2号機の審査について、予め事業者と規制当局の間で、審査の進め方について議論し、合意しておくという。田中委員長は、審査をどのようにするめるのかについて私見を述べるのは控えるとしながらも、敷地内破砕帯(断層)が活断層だと認められた場合には、審査をそこで打ち切るだろうという認識を示した。但し、設置許可の取り消しは別の問題であり、その後、廃止するかどうかは事業者の判断、
規制委員会から何か求めることではないと述べた。
日本原電は敦賀2号機について、新規制基準適合性審査の審査申請 を2015年11月5日に行った。これから審査が始まるが、敦賀原子力発電所は、敷地内の破砕帯(断層)が、活動性があるかどうかについてこれまでに議論している。その中では、規制委が任命した有識者と、原電が用意した専門家とで結論が異なっている。また、評価会合の進行についても一悶着あった。そのような経緯から、あらかじめ審査会合の進め方について合意をとっておこうというもの。
有識者会合の結論となる評価書は、審査会合では「一つの知見」として扱われる。審査会合で破砕帯が活断層か否かは、改めて審査会合の中で議論される。今の新規制基準では「活断層の上に重要施設があってはいけない」というのが前提、活断層と認定されれば、この前提は満たせなくなる。
敦賀1号機を今年の3月に廃止した原電にとって、2号機の再稼働は悲願であることから、激しい攻防、議論が行われると思われる。しかし、きちんと科学的知見に立ち、安全性に重きを置いた議論、評価を行ってほしい。