田中俊一原子力規制委員長は、もんじゅの安全管理に関する日本原子力研究開発機構の問題について、原子力規制委員会として初の勧告文を、馳浩文部科学大臣に直接手渡した。
田中俊一原子力規制委員長は、もんじゅの安全管理に関する日本原子力研究開発機構の問題について、原子力規制委員会として初の勧告文を、馳浩文部科学大臣に直接手渡した。
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JAEA(日本原子力研究界開発機構)のもんじゅ安全管理上の問題について、田中俊一原子力規制委員長は、原子力規制委員会として初の勧告文を、11月13日(金)15:15に、馳浩文部科学大臣に直接手渡した。
勧告では、JAEAに代わるもんじゅ管理主体を特定すること、もんじゅの在り方を抜本的に見直すこと、の二点を求め、半年をめどに回答するように期待している。
この問題はもんじゅのナトリウム漏洩事故の事故後処理や、多数の機器の定期点検の不備に端を発している。
では、定期保安点検時に、機器点検をきちんと計画通りに正しく行うよう是正すればいいのかというと、そういうことではないと委員長は言う。記者からの質問に答えて田中委員長は、何度も是正を求め、文書指示を行っても改善しない。それ故に勧告のきっかけはJAEAであり、是正したならば再びJAEAがもんじゅを運転管理するに値るということはない、と答えている。
研究開発炉とはいえ、日本で高速増殖炉を管理してきたのはJAEAが唯一であり、代わりの者は無い。文部科学省が半年以内に何らかの代替者を示せない場合、もんじゅの廃炉がより現実味を帯びてくる。