SEALDsと学者の会主催のシンポジウムに1500人!山口二郎氏「彼らが新しい政治文化を開いてくれた」 2015.10.25

記事公開日:2015.10.31取材地: テキスト動画
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(取材・文:城石裕幸、記事構成:佐々木隼也)

※10月31日テキストを追加しました!

 会場は1300人の満員で立ち見や通路に座り込む人も多く、入りきれずに帰った人も含めると、その数は1500人以上。SEALDsと「安保法制に反対する学者の会」が2015年10月25日に主催したシンポジウムは熱気に包まれ、安保法制が成立してから1カ月以上が経っても、「安倍政権NO!」の世論が広がり続けていることを証明した。

「岐路に立つ日本の立憲主義・民主主義・平和主義――大学人の使命と責任を問い直す」

 「岐路に立つ日本の立憲主義・民主主義・平和主義――大学人の使命と責任を問い直す」と題したこのシンポジウムは当初、立教大学での開催を予定し、大学側と協議していた。しかし、「政治的」と会場使用を拒否されたため急遽、法政大学で行われることになったという経緯がある。

 スピーチに立った小林節・慶応大学名誉教授はこの件に触れ、「こういったことが方々で起きている。これはとても重要な問題だ。どんどん色分けされて我々の言論空間が狭まっている。政治性があるから貸せないというが、憲法学なんて政治を評価しなかったらやっていけない。経済学や政治学、教育学だって同じだ。政治的言動をするなということ自体が大学人として自己矛盾だ」と、大学側の自主規制の動きを厳しく非難した。

小林節・慶応大学名誉教授

▲小林節・慶応大学名誉教授

 シンポジウムでは他にも、多くの学者や学生が、安保法制の違憲性や市民運動の盛り上がりについて報告やスピーチを行った。

 「学者の会」からは小林氏のほか、広渡清吾・日本学術会議前会長や樋口陽一・日本学士院会員、長谷部恭男・早稲田大学教、中野晃一・上智大学教授、小熊英二・慶応義塾大学教授など、そうそうたる顔ぶれが登壇した。さらにSEALDsからは、SEALDs KANSAIの大澤茉実さんがスピーチをしたほか、千葉泰真さんや奥田愛基さんが、報告を行った。

■ハイライト

  • 第1部 基調報告とスピーチ
    • 基調報告 廣渡清吾氏(日本学術会議前会長、専修大学教授・東京大学名誉教授、法学)/樋口陽一氏(日本学士院会員、東京大学・東北大学名誉教授、憲法学)/小林節氏(慶応義塾大学名誉教授、憲法学)/大澤茉実氏(立命館大学学生、SEALDs KANSAI)
    • スピーチ 山口二郎氏(法政大学教授、政治学)/久道瑛未氏(東北大学学生、SEALDs TOHOKU)/池内了氏(名古屋大学名誉教授、宇宙物理学)/豊島鉄博氏(専修大学学生、SEALDs RYUKYU)/栗原彬氏(立教大学名誉教授、政治社会学)/山岸良太氏(弁護士、日弁連憲法問題対策本部長)
  • 第2部 報告とシンポジウム
    • 司会 佐藤学氏(学者の会、学習院大学教授、教育学)/芝田万奈氏(上智大学学生、SEALDs)
    • 報告 長谷部恭男氏(早稲田大学教授、憲法学)/中野晃一氏(上智大学教授、政治学)/小熊英二氏(慶応義塾大学教授、歴史社会学)/千葉泰真氏(明治大学大学院生、SEALDs)/奥田愛基氏(明治学院大学学生、SEALDs)
  • タイトル 学者と学生によるシンポジウム「岐路に立つ日本の立憲主義・民主主義・平和主義――大学人の使命と責任を問い直す」
  • 日時 2015年10月25日(日)14:00〜18:00
  • 場所 法政大学市ヶ谷キャンパス外濠校舎(東京都千代田区)
  • 主催 安全保障関連法に反対する学者の会/共催 SEALDs詳細、PDF)

SEALDs KANSAI大澤茉実さんのスピーチでは涙する来場者の姿も

 SEALDs KANSAIメンバーで立命館大学学生の大澤茉実さんのスピーチでは、その等身大の言葉に涙する来場者の姿もあった。

大沢茉実さん

▲大沢茉実さん・SEALDs KANSAI / 立命館大学学生

 「毎月のデモ、毎週の街宣での同じ町に住んでいても自分とは違う国籍や経済状況にある人のスピーチで、自分とは違う誰かと生きていくことへの想像力をくれた。誰かに死ねというより自分が明日どう生きていくか語る方がよほど未来を変える力を持っていることを教えてくれた。

 中身のない言葉で私たちを動かすことはもうできません。数字で自分を表し、他人を傷つけないと自分を守れない。それを当たり前のままにしたくない。当たり前に順応するのではなく何を当たり前にしたいのか常に思考し行動し続けることそれだけが未来を連れて来てくれる」

山口二郎氏「SEALDsが新しい市民の姿を示し、新しい政治文化を開いてくれた」

 法政大学教授の山口二郎氏はSEALDsの行動力を称賛。「学者がぐずぐず悩むよりも学生が自ら実践的に動いて新しい市民の姿を示し、新しい政治文化を開いてくれた。政治学の研究者・教師として何より学生諸君にありがとうと言いたい」と熱く語った。

山口二郎・法政大学教授

▲山口二郎・法政大学教授

中野晃一氏「安保学者、お前らどこにいるんだ!」

 後半のシンポジウムでは上智大学教授の中野晃一氏が「カウンターデモクラシー」という言葉を使って市民運動におけるSEALDsの果たした役割を分析した。

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