新宿西口集会、強行採決にらみ「これからが本当の闘いだ」 ~共産党・志位氏「統幕長の証人尋問を」、SEALDs・奥田氏「俺たちは止まらない」 2015.9.8

記事公開日:2015.9.12取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・富田)

※9月12日テキストを追加しました!

 雨模様となった2015年9月8日の新宿駅西口前、夜6時すぎ。安全保障関連法案に反対する野党や市民グループの代表者らが立つ街宣カーの前には、たくさんの傘の花が咲いた。

 法案に反対する12万人(主催者発表)の市民が国会を囲んだ、8月30日の大規模デモを主催した「総がかり実行委員会」による、その後の波状型抗議行動の一環だ。「戦争法案廃案!安倍政権退陣!9.8新宿駅西口大宣伝」とのタイトルで、民主党代表・岡田克也氏や共産党委員長・志位和夫氏、学生団体SEALDs(シールズ)の奥田愛基氏らが熱弁をふるった。岡田氏は、自公が「9月16日採決」の方針を固めつつあることを踏まえつつ、「これからが本当の闘いだ」と表情を引き締め、2015安保闘争の終盤入りを印象づけた。

 もっとも、新聞・テレビには、安倍政権がらみの話題を中国バブル崩壊下の「アベノミクス再点火」に移す動きもあり、安保法案の成立が織り込まれている様子も見受けられる。これに対して奥田氏が、「法案は、まだ成立していない」と強調するなど、今国会での法案成立を是が非でも止めたい意思が示された。

 一方で、「強行採決」を視野に入れての発言もあった。生活の党と山本太郎となかまたち副代表・主濱了氏は、「政権交代して、違憲の法律を廃止すればいい」と力説。奥田氏もまた、「俺たちは止まらない」と力を込め、たとえ法案が通っても、SEALDsの活動は続くことを示唆した。

■ハイライト

  • 日時 2015年9月8日(火)18:30~
  • 場所 新宿駅西口一帯
  • 詳細 http://sogakari.com/?p=851
  • 主催 戦争させない・9条壊すな総がかり行動実行委員会

与党の公聴会「抜き打ち決定」に怒り

 冒頭でマイクを握った、総がかり実行委員会の高田健氏は、8月30日のデモの成果を、「(安保法案に反対する)12万人の市民が国会のまわりに集まったが、東京以外でも同種のデモが数多く開かれた。われわれの推計では、合計で1000ヵ所以上に達する」とアピール。今国会での法案成立を嫌う国民は大勢いる、と訴えた。

 スピーチの一番手となった岡田氏は、同日の参院特別委員会で、与党によって、安保法案採決の前提となる「中央公聴会」の日程が、抜き打ちで決められことに怒りをあらわにした。

 「自民党総裁選では、安倍晋三首相が無投票で再選されたこともあり、『強行』の姿勢で、中央突破しようとする首相の意図が透けて見えるような決め方だった」

 そして、法案を9月16日に採決する方針が、自公の間で固まりつつあることを踏まえ、「これからが本当の闘いだ。野党は力を合わせて頑張っていく。ぜひ、みなさんも力を貸してほしい。一緒に、安保法案を廃案に追い込もう」と聴衆に呼びかけた。

自民・高村副総裁が事実上の敗北宣言!?

 続いてマイクを握った志位氏は、「安倍政権は(安保法案をめぐる)3ヵ月あまりの衆参審議でも、ついに、国民の理解を得ることができなかった」と、現政権の暴走ぶりを皮肉っぽく表現し、次のように言い重ねた。

 「自民党の高村正彦副総裁は、『国民の理解が得られなくても(安保法案を)成立させる』と言い放ったが、これは『敗北宣言』を意味すると思う。国民を説得する立場や、能力を持ち合わせていない点を、自ら認める発言だからだ」

 国民の6割以上が、今国会での成立に反対している法案の採決を強行することは、憲法が保障する平和主義や国民主権を踏みにじる、とした志位氏は、自衛隊の河野克俊統合幕僚長が、2014年12月の訪米時に米軍幹部と会談し、「戦争法案の来夏までの成立」を約束していることをうかがわせる内部文書の一件にも言及。「河野統幕長には、国会に出てきてもらおうではないか。事実と責任を徹底追及していく決意だ」と力を込めた。

違憲の法律は、永久に違憲。有権者は怒りの持続を

 社民党副党首の福島みずほ氏は、「安倍内閣は、戦後最悪の内閣だ」と言明。歴代の自民党政権が違憲としてきた集団的自衛権の行使を、閣議決定で合憲としたのがその理由だとし、「こんなことを許してはならない」と語気鋭く言った。

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