2015年8月5日、「自由・平和・民主主義を愛し戦争法案に反対する名古屋大学人の会」が、同会ホームページの立ち上げと、賛同者の募集を開始したことを受け、会発足に関する記者会見を行った。
同会は、加藤延夫・元名古屋大学総長、平野眞一・元名古屋大学総長、益川敏英・名古屋大学研究機構長・ノーベル賞受賞者、水田洋・名古屋大学名誉教授をはじめとする名古屋大学関係者(現職の教職員・学生、退職した名誉教授・教員・職員ら)、約120名が呼びかけ人となって発足した。
会見では、発起人による設立趣旨、今後の活動に関する説明、かつて制定した「名古屋大学平和憲章」に基づく個性を活かした運動提案に続いて、呼びかけ人代表が、研究者として、留学生も含めた学生に日々接する教育者として、あるいは大学運営を支える職員として、大学人がこれまで積み重ねてきた知、理性、学問が無視されている現実への危機感、大学の自治や学問の自由、日本の民主主義の危殆的現状を語った。
会見発言者は以下の通り。
司会・発起人:愛敬浩二(法学研究科教授)
発起人:和田肇(法学研究科教授)
発起人:安藤隆穂(名誉教授)
呼びかけ人:水田洋(名誉教授・学士院会員)
呼びかけ人:日比嘉高(文学研究科准教授)
呼びかけ人:戸田貞一(元職員)
- 日時 2015年8月5日(水) 15:00~
- 場所 名古屋大学(名古屋市千種区)
■参考
名古屋大学平和憲章とは、名古屋大学は戦争には絶対に協力しないこと、学問研究を平和のために活かしていくことなどを宣言したものです。1987年、名古屋大学の全構成員の過半数(8523人、批准率58%)の署名を得て制定されました。
名古屋大学平和憲章(1987.2.5制定)
わが国は、軍国主義とファシズムによる侵略戦争への反省と、ヒロシマ・ナガサキの原爆被害をはじめとする悲惨な体験から、戦争と戦力を放棄し、平和のうちに生存する権利を確認して、日本国憲法を制定した。
わが国の大学は、過去の侵略戦争において、戦争を科学的な見地から批判し続けることができなかった。むしろ大学は、戦争を肯定する学問を生みだし、軍事技術の開発にも深くかかわり、さらに、多くの学生を戦場に送りだした。こうした過去への反省から、戦後、大学は、「真理と平和を希求する人間の育成」を教育の基本とし、戦争遂行に加担するというあやまちを二度とくりかえさない決意をかためてきた。
しかし、今日、核軍拡競争は際限なく続けられ、核戦争の危険性が一層高まり、その結果、人類は共滅の危機を迎えている。核兵器をはじめとする非人道的兵器のすみやかな廃絶と全般的な軍縮の推進は、人類共通の課題である。
加えて、節度を欠いた生産活動によって資源が浪費され、地球的規模での環境破壊や資源の涸渇が問題となっている。しかも、この地球上において、いまなお多くの人々が深刻な飢餓と貧困にさらされており、地域的および社会的不平等も拡大している。「物質的な豊かさ」をそなえるようになったわが国でも、その反面の「心の貧しさ」に深い自戒と反省がせまられている。戦争のない、物質的にも精神的にも豊かで平和な社会の建設が、切に求められている。
今、人類がみずからの生みだしたものによって絶滅するかもしれないという危機的状況に直面して、われわれ大学人は、過去への反省をもふまえて、いったい何をなすべきか、何をしうるか、鋭く問われている。
大学は、政治的権力や世俗的権威から独立して、人類の立場において学問に専心し、人間の精神と英知をになうことによってこそ、最高の学府をもってみずからを任じることができよう。人間を生かし、その未来をひらく可能性が、人間の精神と英知に求められるとすれば、大学は、平和の創造の場として、また人類の未来をきりひらく場として、その任務をすすんで負わなければならない。
われわれは、世界の平和と人類の福祉を志向する学問研究に従い、主体的に学び、平和な社会の建設に貢献する有能な働き手となることをめざす。
名古屋大学は、自由闊達で清新な学風、大学の管理運営への全構成員の自覚的参加と自治、各学問分野の協力と調和ある発展への志向という誇るべき伝統を築いてきた。このようなすぐれた伝統を継承し、発展させるとともに、大学の社会的責任を深く自覚し、平和の創造に貢献する大学をめざして、ここに名古屋大学平和憲章を全構成員の名において制定する。
- 平和とは何か、戦争とは何かを、自主的で創造的な学問研究によって科学的に明らかにし、諸科学の調和ある発達と学際的な協力を通じて、平和な未来を建設する方途をみいだすよう努める。
その成果の上に立ち、平和学の開講をはじめ、一般教育と専門教育の両面において平和教育の充実をはかる。
平和に貢献する学問研究と教育をすすめる大学にふさわしい条件を全構成員が共同して充実させ、発展させる。
- 大学は、戦争に加担するというあやまちを二度とくりかえしてはならない。 われわれは、いかなる理由であれ、戦争を目的とする学問研究と教育には従わない。
そのために、国の内外を間わず、軍関係機関およびこれら機関に所属する者との共同研究をおこなわず、これら機関からの研究資金を受け入れない。また軍関係機関に所属する者の教育はおこなわない。
- 大学における学問研究は、人間の尊厳が保障される平和で豊かな社会の建設に寄与しなければならない。そのためには、他大学、他の研究機関、行政機関、産業界、地域社会、国際社会など社会を構成する広範な分野との有効な協力が必要である。
学問研究は、ときの権力や特殊利益の圧力によって曲げられてはならない。社会との協力が平和に寄与するものとなるために、われわれは、研究の自主性を尊重し、学問研究をその内的必然性にもとづいておこなう。
学問研究の成果が人類社会全体のものとして正しく利用されるようにするため、学問研究と教育をそのあらゆる段階で公開する。
社会との協力にあたり、大学人の社会的責任の自覚に立ち、各層の相互批判を保障し、学問研究の民主的な体制を形成する。
- われわれは、平和を希求する広範な人々と共同し、大学人の社会的責務を果たす。平和のための研究および教育の成果を広く社会に還元することに努める。
そして、国民と地域住民の期待に積極的に応えることによって、その研究および教育をさらに発展させる。
科学の国際性を重んじ、平和の実現を求める世界の大学人や広範な人々との交流に努め、国際的な相互理解を深めることを通じて、世界の平和の確立に寄与する。
- この憲章の理念と目標を達成するためには、大学を構成する各層が、それぞれ固有の権利と役割にもとづいて大学自治の形成に寄与するという全構成員自治の原則が不可欠である。われわれは、全構成員自治の原則と諸制度をさらに充実させ、発展させる。
われわれは、この憲章を、学問研究および教育をはじめとするあらゆる営みの生きてはたらく規範として確認する。そして、これを誠実に実行することを誓う。
(以上)
大変良いことだ。どの国と戦争しても良いわけがない。悲惨な目に合うのは,庶民。庶民が困らないように,政治家は,庶民の出した税金を使っているので,戦争にならない国にする必要がある。
安倍首相率いる自民党政権のやっていることは,ほとんど逆のことだ。
しょうもない。
戦争反対、戦争しない、戦争大嫌い。 これを聞いてお隣のチンピラ国家はどう思うのか? 「おっ、いまだ日本は戦争する気は無いようだな。 このままじわじわ圧力をかけていこう。」、 中国様は安心すると思うよ。
相手は理性で動く国じゃないんだから。 手が伸びてきたら「やめろ」とはっきり言うこと。 それでも手を伸ばしてきたら、こぶしを上に上げながら「やめろと言っているんだ」と警告する。 それでも万が一 ついに手をかけたなら ピシャッと手を叩くこと。 これがチンピラ国家に対する対処法です。
要は、国土を守り抜くという気迫を相手に理解させることです。 ”(領土を)捕れるかもしれない” と相手に思わせる態度を取る事が侵略を招き、戦争を誘発するのです。
みなさん よく考えてください。 相手は理性で行動する国では有りません、力しか信じていない野蛮な国家です。