「戦争反対! と言えない空気が押し寄せている」――土砂降りの中、政治家・専門家・市民ら2800人が安倍政権による「戦争法案」に抗議 2015.5.12

記事公開日:2015.5.14取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(IWJ・青木浩文)

特集 憲法改正|特集 集団的自衛権
※5月14日テキストを追加しました!

 政府が集団的自衛権の行使を可能にする関連法案を2015年5月14日に閣議決定し、15日には国会提出しようとする中、「許すな! 戦争法案 戦争させない・9条壊すな! 5.12集会」が、12日18時半から日比谷野外音楽堂で行われた。主催者発表で2800人の市民らが参加した。

 主催者挨拶でジャーナリストの鎌田慧氏は、「安倍首相は『戦争』を『平和』と言い、『危険』を『安全』と言い、『貧困』を『繁栄』と言っている。こういう嘘つき政権が、アメリカに行って『今年の夏には必ず戦争法案を成立させる』と約束してきた。こういうことは一切許さない」と、現政権を厳しく批判した。

 政界からは近藤昭一民主党幹事長代理、小池晃日本共産党副委員長、吉田忠智社会民主党党首、玉城デニー生活の党と山本太郎となかまたち幹事長、糸数慶子沖縄社会大衆党委員長が登壇。そして、埼玉大学名誉教授の暉峻淑子(てるおかいつこ)氏がゲストスピーチを、日本体育大学教授の清水雅彦氏と日本弁護士連合会憲法問題対策本部本部長代行山岸良太氏が、それぞれスピーチした。

 集会後に行われた銀座に向けてのパレードでは途中、激しい雨が降り出したが、参加者たちは「戦争法案反対」の声をあげ続けた。

記事目次

■ハイライト

「切れ目のない安全保障」は「歯止めのない戦争」

 小池晃日本共産党副委員長は、「『国際平和支援法案』、『平和安全法制整備法案』などと、『平和』、『安全』という仮面を被っているが、これは、いつでも、どこでも、どんな戦争でも出てゆく『戦争立法』に他ならないのではないか」と安倍政権を厳しく批判する。

 さらに、安倍首相がアメリカで約束してきたガイドラインの中に、彼等の狙いがはっきりと示されていると指摘し、「今まで『後方地域支援』、『リア・エリア・サポート』と言っていたものが、全部『兵站支援』、『ロジスティックス』という言葉に変わっている。『兵站支援』が最も攻撃されやすいというのが世界の常識だ」と主張した。

 「『切れ目のない安全保障』と言うけれど、日本は戦争しないと誓った国。戦争にしない切れ目が必要。『切れ目のない安全保障』は『歯止めのない戦争』に他ならないのではないか」

辺野古で戦うおじい、おばあ――「次の世代に決して戦争を手渡してはいけない」

 糸数慶子沖縄社会大衆党委員長は、「日本政府は、平和憲法の下で本土復帰をしようと言った沖縄の100万県民を裏切り、『核抜き』、『基地抜き』、『平和な沖縄』を見事に裏切り、核もあり、米軍の基地も残し、そして戦後70年というこの年に、あらためて戦争に繋がる200年耐用の新基地を辺野古に作らせようとしている。なんとしても許すことはできない」と、政府を厳しく批判。辺野古の現状をこう訴えた。

 「沖縄本土復帰から43年目の5月15日が間もなくやって来る。血で血を洗うような、県民の4人に1人が亡くなった戦争、そして、その戦争の後遺症に悩みながら85歳、90歳になるおじいやおばあが、今でも辺野古の基地建設に反対して戦っている。『次の世代に決して戦争を手渡してはいけない』という思いからだ」

 そして、「戦争法案をすべて私達の力でなし崩しにさせ、あらためて憲法9条を中心とした平和憲法が戦後どのような形で成立したのか、その原点に立ち返ってがんばっていきたい」と決意を表明した。

「戦争反対!」と言えない空気――間違った社会の流れを止める杭になる

 埼玉大学名誉教授の暉峻淑子氏は、「今の状況は私が経験した子どもの時代に戦争に突入する前の空気ととても似ている」と不安な胸の内を語った。

(…会員ページにつづく)

アーカイブの全編は、下記会員ページまたは単品購入よりご覧になれます。

一般・サポート 新規会員登録単品購入 300円 (会員以外)

関連記事

「「戦争反対! と言えない空気が押し寄せている」――土砂降りの中、政治家・専門家・市民ら2800人が安倍政権による「戦争法案」に抗議」への1件のフィードバック

  1. 武尊43 より:

    辺野古の基地は米軍が撤退した後に自衛隊(その頃は国防軍)が使用する為に作ろうとしているのだと思います。
    数年前に米軍の高官が「日本の4か所の基地だけは手放さない」と発言しています。それは三沢、横田、横須賀、佐世保です。
    そうです、本土の基地だけなのです。彼らの考えには沖縄は何時かは撤退しなくてはならない地、という概念が有るのだと思います。
    中国が勢力を伸ばして来て、米国の力が相対的に弱まって来れば、第一列島線迄を中国に譲らなくてはならなくなる、と彼らは考えているのだと思います。
    しかしそれ以上譲る気は有りません。だからこそ本土の基地保持なのだと思います。
    そこで安倍や自民党そして防衛省の連中は、その穴を埋めるのは自分達で、その為の基地として辺野古が必要だと考えているのだと思います。
    更にその先にある理想は、米軍を第三列島線まで後退させ、その第一から第二迄を、戦前のように日本が核兵器も持って保持したいと目論んでいるのではないでしょうか?
    そんな時代は安倍の時代だけでは出来ませんから、石破や小泉進次郎、いや、もっと先までの長期構想で計画しているんだと思いますが。
    この考えの中には中国と対峙する事によって、軍事力という金のなる木を保持したいと思っている産業界と官僚そして学者や日本会議の連中など軍事ムラ社会の狢が蠢いているのだと思います。
    まるで原子力ムラとまったく同じ構造ですよね。まぁ、両方とも同じような人間が連携しているんですから、変わり映えしないのも当たり前なんですが。
    しかしこの構図はもの凄く危険です。何せ三方からミサイルが飛んで来る危険が有るからです。そうなれば日本は壊滅です。
    何故ならばロシア、中国、アメリカは何所までも連合国(勝利側)なんですから、日本が軍事大国になる事など許す気は到底ないと思うのです。日本が軍事大国に成ろうとすれば、彼らは逆に結束するんじゃないでしょうか。
    その日は日本がこの地球から消滅する時です。
    この辺がドイツと日本の違いなんだと思いますね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です