安倍総理の訪米を前に、TPP交渉が「最大のヤマ場」を迎えている。
TPPをめぐる日米閣僚級協議が4月19日に続き、20日も午前中から続いている。初日の19日、甘利明TPP担当相は協議後、記者団に「今日の協議は良かったと思う。日米間に残された課題を整理し、明日、協議する道筋をつけた」と述べ、フロマン米通商代表も「いい協議ができた。明日への道筋をつけた」と好感触を示した。
特集 TPP問題
安倍総理の訪米を前に、TPP交渉が「最大のヤマ場」を迎えている。
TPPをめぐる日米閣僚級協議が4月19日に続き、20日も午前中から続いている。初日の19日、甘利明TPP担当相は協議後、記者団に「今日の協議は良かったと思う。日米間に残された課題を整理し、明日、協議する道筋をつけた」と述べ、フロマン米通商代表も「いい協議ができた。明日への道筋をつけた」と好感触を示した。
最終日の20日は夜を徹した協議が行われる可能性もあるという。
初日に手応えを示した甘利大臣だが、2日目で最終日となる20日午前、記者団に険しい表情をみせ、「今日はTPPにおける日米交渉の『最大のヤマ場』になる。極めて厳しいやり取りになるかと思う」と述べたという。
協議の焦点は、コメと自動車部品の関税に絞られている。主食用の米国産米の輸入枠をどの程度増やすかをめぐっては、米国側が20万トン以上の受け入れを要求しているのに対し、日本は5万トンでも厳しいとの立場で、大きな隔たりがある。
しかし、月末には安倍総理が訪米し、首脳会談、議会演説に臨むことになっており、それまでにTPP交渉が大筋でまとまるのではないかとの懸念がある。
米国では16日、「TPP合意に不可欠」とされた大統領貿易促進権限法案、通称「TPA法案」が議会に提出された。TPA法案とは、大統領が外国と妥結した通商協定について議会の修正を認めず、採決のみを求めることができる権限で、これによりオバマ大統領に交渉権限が与えられる。
TPA法案の提出も相まって、米国では月末にかけ、TPPの議論が過熱していくとみられている。米国でもTPP反対の声は根強いが、安倍総理が米国議会で譲歩する姿勢を示せば、TPPの妥結は一気に現実味を帯びるかもしれない。
甘利大臣は14日、「『日本側が首脳会談がタイムリミットだと考えてベタ折れする』というふうに米国側が考えているとすれば大間違い」と述べ、安倍訪米とTPPの動きは連動しないと釘を刺した。だが、元農水大臣・山田正彦氏の見方は厳しい。
山田元大臣は17日、岩上安身のインタビューで日米のTPPをめぐる「裏側」の動きを暴露した。
「甘利大臣はこれまで『TPP妥結に向けては、TPA法案の議会成立が必須条件』と言ってきたのに、『TPA法案が、動きが始まって見通しが見えてくる中であれば、日米二国間の閣僚協議は開催される可能性が高くなる』とトーンを変えた。つまり、仮にTPAが通らなくても、日米2国間では合意も可能だ、と言っている」
山田元大臣はさらに、「日米のTPP推進派が手を握り合いTPA法案可決で協力しているのではないか、と言われている」と明かし、TPA法案も安倍訪米も日米の「反対派封じの工作のひとつ」と指摘。「米韓FTAの時も同じ手口で引きずり込まれた」と訴えた。
韓米FTAの時の手口とは何か。TPA法案は成立するのか。TPPをめぐる動きの裏には、どのような思惑があるのか。TPP交渉が「最大のヤマ場」となった今、山田元農水相への岩上インタビューを是非ご覧いただきたい。
「最大のヤマ場」を迎えたTPP交渉 タイムリミットは4月末の安倍総理訪米か? 元農相が暴露する日米合作「TPP反対派封じの工作」が進行中? http://iwj.co.jp/wj/open/archives/243173 … @iwakamiyasumi
本当に厳しい状況。目の前で今までの暮らしが覆されようとしている。
https://twitter.com/55kurosuke/status/590122042650800129