オスロの凍てつく寒さの中、オスロ中心にあるノルウェーノーベル研究所にて、12月9日13時(現地時間)より、ノーベル平和賞受賞者の記者会見が行われた。多くの報道陣が詰めかける中、マララ・ユスフザイ氏(17)とカイラシュ・サティヤルティ氏(60)は登壇した。2人はリラックスした様子で、会見を始めた。
(IWJヨーロッパ・鈴木樹里)
オスロの凍てつく寒さの中、オスロ中心にあるノルウェーノーベル研究所にて、12月9日13時(現地時間)より、ノーベル平和賞受賞者の記者会見が行われた。多くの報道陣が詰めかける中、マララ・ユスフザイ氏(17)とカイラシュ・サティヤルティ氏(60)は登壇した。2人はリラックスした様子で、会見を始めた。
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インドの児童労働問題の活動家であるカイラシュ氏は、今回の受賞の意味をこう語る。
「オスロに着いて、ここへ来る前に多くの子ども達が私達を歓迎して会いに来てくれました。この賞はとても重要な賞です。特に子ども達にとって重要です。生活が困難な子ども達、児童買春させられている子ども達など、多くの子ども達のためです。
私達は子ども達の平和のために運動しなければならない。子ども達は安全な環境、守られた環境の中で生活しなければならなく、私達はそのために運動をしなければならない」
女性の教育の権利を訴えるマララ氏も、現在も続く不条理な現状を次のように訴えた。
「この賞は私達2人のものではなく、世界中の子ども達のものです。私達は今日ここにただメダルをもらいに来ただけではありません。私は5人の友人をここへ招待しました。ナイジェリア、シリア、パキスタンからの友人です。
私達は、学校へ行くことができてとても幸せです。私達は学校へ行く権利があります。どうしてそれが無視されなければならないのでしょうか? 世界中にいる多くの子ども達が、iPadやコンピューターが欲しいと言っている訳ではありません、たった一冊の本やペンが欲しいと言っているだけなのです。
どうして私達は彼らに本やペンを与えることができないのでしょうか? どうして学校へ行かせることができないのでしょうか? 彼らは特別なことを望んでいるわけではないのです。ただ学校へ行くということだけなのです」
質疑応答の中で、マララ氏は、女性の教育を受ける権利について話し、女性が置かれている現状を問題視した。
「子どもの教育は権利だけではなく、義務です。すべての人が教育を受けるべきだし、男性だからとか、特別の団体だからとかだけではなく、男性、女性の区別ではなく、知識を得ることは生きていく上で必要なことなのです。
家にずっと居るだけでは、人生は何の意味もありません。不幸なことに、多くの女性は、全ての世界が彼らの家だけという状況に置かれています。彼女達は決してチャンスを得ることができません。私も女性です。私は他のアイデンティティもあります。どうして私は家の中だけで働かなければならないのでしょうか? 外へ出て、さまざまなチャンスを得ることができないのでしょうか?」
「パキスタンへ帰るつもりはあるのか? 政治家として? モニバというパキスタンの友人とは連絡をとっているか?」との質問に対し、マララ氏はこう応じた。
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