京大・九大で炉規制法の承認を受けずに設備を使用していたことが判明~原子力規制庁定例ブリーフィング 2014.10.7

記事公開日:2014.10.7取材地: 動画
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 2014年10月7日(火)14時から、原子力規制庁で片山啓審議官による定例ブリーフィングが行われた。京都大学と九州大学にて、必要な原子炉等規制法の承認を受けずに設備を使用していたことが判明、明日10月8日の規制委員会の議題2で取り上げられることが報告された。

■全編動画

  • 会見者 片山啓氏(原子力規制庁長官官房審議官(官房担当))
  • 日時 2014年10月7日(火)14:00~
  • 場所 、原子力規制庁(東京都港区)

平成26年度第31回規制委員会会合

  • 平成26年度第31回規制委員会会合
  • 日時:10月8日(水)10:30~ 12:00
  • 場所:原子力規制委員会庁舎 会議室A
  • 議題 1 東京電力福島第一原子力発電所 事故の分析 中間報告書(案)について
  • 議題 2 核燃料物質の使用者における法令に基づく手続きの不備及び原子力規制庁における不適切な対応について
  • 議題 3 原子力規制委員会組織令等の改正に伴う原子力規制委員会防災業務計画の改正について
  • 議題 4 緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステムの運用について
  • 議題 5 独立行政法人日本原子力研究開発機構の中期目標の変更について
  • 議題 6 第二回日仏規制当局間会合の結果概要について

原子力規制委員会 会合・検討チーム会議などの開催予定

  • 10月3日(金) 12:30 第27回特定原子力施設監視・評価検討会
    • 担当:更田豊志委員、田中知委員
  • 10月3日(金) 15:30 第145回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合
    • 担当:石渡明委員、対象事業者:柏崎刈羽原発(東京電力)
  • 10月7日(火) 10:00 第146回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合
    • 担当:更田豊志委員、石渡明委員
    • 対象事業者:午前は泊原発(北海道電力)、午後は高浜原発(関西電力)、女川原発(東北電力)、浜岡原発(中部電力)
  • 10月8日(水) 14:30 第3回溶接規格の技術評価に関する検討チーム
    • 担当:竹内総括官
  • 10月8日(水) 14:30 田中俊一規制委員長定例記者会見
  • 10月10日(金)13:30 核セキュリティに関する検討会(放射性同位元素にかかる核セキュリティに関するワーキンググループ第一回)
    • 担当:田中知委員
  • ※中止10月10日(金)13:30 第147回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合
  • 10月10日(金)14:00 定例ブリーフィング

必要な法律上の承認を受けずに設備を使用していたことが判明

 京都大学と九州大学にて、原子炉等規制法に反する事実があることが判明した。取り扱う放射性物質の量が微量であるため、安全上の観点からは全く問題ないが、法に基づき対応をとる方針だという。そのため、明日10月8日に行われる第31回原子力規制委員会の「議題 2」でこの件が取り扱われる。

 京都大学は、原子炉等規制法に基づいた承認を受けずに、グローブボックス廃止、新設、使用を開始していたというもの。

 一方、九州大学の件は、RI法と原子炉等規制法両方の手続きが必要な排水処理槽について、RI法の手続きしか行なっていなかった。九大はそれに気付き、規制庁に相談したが、規制庁職員が適切な指示を行なわなかったというもの。

 京都大学の件は、まず報告徴収を行ない、事実関係を確かめることを委員会で議論する。九州大学の件は、自らの姿勢を正す方法を考え、委員会に報告する方針だという。

 いずれも、文科省旧保安院時代に端を発した事象であり、旧組織の体質を表す一つだと言える。詳細は明日の委員会で議論される。

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