度を越した朝日バッシング――北星学園大学への脅迫行為は「学問の自由」に対する脅威、問われる政府の不作為 2014.10.6

記事公開日:2014.10.7取材地: テキスト動画
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(IWJ・薊一郎)

 元朝日新聞記者の植村隆氏が非常勤講師として勤める北星学園大学(北海道札幌市)に対する脅迫行為は、憲法上の「学問の自由」に対する脅威であるとして、法政大学の山口次郎教授と上智大学の中野晃一教授が10月6日、外国特派員協会で記者会見を開いた。

 大学に届いた脅迫状では、大学の爆破や学生への暴力を示唆し、植村氏の解雇を要求している。また、植村氏の家族もインターネット上で脅迫や人権侵害行為を受けている。

 2014年9月、北星学園大学は植村氏との雇用契約を来年度も延長すると一度は決定したが、再考する方針を示し、山口氏・中野氏によれば、10月8日(水)に再考の結果が決定する予定だという。

 山口・中野両氏は、「外国メディアの方々に危機感を伝えたい。事態は急を要している」と訴えた。

■ハイライト

  • 会見者 中野晃一氏(上智大学教授)、山口二郎氏(法政大学教授)

「小さなミスをとがめ、全体を否定するのが右派メディアの戦略」

 「政府はどの程度、このような脅迫行為に関与していると考えているか」と記者に問われ、山口氏は「関与の証拠はない」としたものの、中野氏は「政府の不作為は責められるべきだ」と回答した。

 「日本の大多数はどう考えているのか」との質問に、山口氏は、「普通の人々は、まだ日本の民主主義・人権を信じているが、声を上げる勇気がないだけだ。小さなミスをとがめ、全体を否定するのが右派メディアの戦略だ」と主張。中野氏は、「人々は、嫌韓記事などの電車の吊り広告に晒され、洗脳されている」と説明した。

 さらに、「これらの脅迫行為は違法なはず。警察は簡単に電子メールやファックスの送信元をたどれるのでは? それができないとしたら、何か政治的な理由が背景にあるのか?」との質問には、「警察は小さなことと考えているのだろう。要するにまだ誰も死んでないと」と、警察の怠慢を非難した。

「日本の歴史家達は、なぜ歴史修正主義者に反論しないのか」

 「日本のリベラルな歴史家達は、立ち上がって反論しないのか」と記者に問われると、中野氏は、「歴史修正主義者達は歴史に詳しくない。例えば吉田証言それ自体は慰安婦問題の根幹ではない。真面目な歴史家達は、歴史修正主義者達の愚かな議論に反論しない。それがリベラリズムの弱いところだ」と答え、無知蒙昧な歴史修正主義者の議論に対しても反論していく必要性を主張した。

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