「再び国民を同じ道にひきずり込みかねない悪法を安倍内閣は進めている」戦争体験者・日本赤十字看護大学名誉教授が警鐘 2014.8.22

記事公開日:2014.8.24取材地: テキスト動画
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(IWJ・原佑介)

 安倍政権の退陣を訴える市民団体「アベ NO THANK YOU!」が8月22日、日比谷で集会とパレードを開催した。

 「アベ NO THANK YOU!」はもともと、今年の通常国会に提出され、成立した「医療介護総合確保推進法案」に反対する医療関係者らが集まって広がった市民団体である。

 「医療介護総合確保推進法案」とは、19もの法律を一括して改正したもの。内科医で呼びかけ人の伊藤真美さんは、IWJのインタビューに「この法案で医療保険と介護保険を一体化された。これらはもともとベースが違い、一緒くたにして法案にすることに無理があるが、それでも限られた時間の中で国会を通してしまった」と振り返った。

 さらに、「総合法案と言うと、いいように思うが、介護保険の自己負担を1割から2割に、医療保険に関しても70歳以上の自己負担料を1割から2割にすることが決まった」と話し、介護、医療を受けることに格差が生じると批判する。

 「安倍政権には早く退陣してほしいが、私自身は、安倍政権だけが悪者ではないと思う。市民一人ひとりが『安倍的なるもの』を容認してしまっていることがよくないと思う。一人ひとりが声をあげよう、という運動を起こしたい」と語った。

■ハイライト

  • シンポジウム
    川嶋みどり氏(アベ NO THANK YOU! 呼びかけ人)/黒澤いつき氏(明日の自由を守る若手弁護士の会共同代表、弁護士)/服部裕紀子氏(SASPL〔特定秘密保護法に反対する学生有志の会〕)/胡桃澤伸氏(精神科医、活動のための精神医学&ガザからのレポート企画人、スカイプ参加) ほか
    歌のメッセージ 高野亮さん/飯村孝夫さん/森仁美さん ほか
    司会 本田宏氏(アベ NO THANK YOU ! 呼びかけ人)
  • デモコース 日比谷公園中幸門 → 外堀通り → 銀座・数寄屋橋交差点 → 丸ノ内鍛冶屋橋駐車場前

歴史に目を背けて向かっていく、かつて歩んだ道

 集会では、呼びかけ人の一人である日本赤十字看護大学名誉教授の川嶋みどりさんが登壇し、安倍政権の進める「戦争できる国づくり」を批判した。

 川嶋さんは、「東京オリンピック招致のときには、『福島第一原発をコントロールできている』と世界に向かって嘘をつき、今、安全性が確かめられないまま再稼働しようとしている。また、多くの反対を押し切って秘密保護法を通し、そして内閣だけの判断で、集団的自衛権を行使しようとしている」と安倍政権を批判。

 「侵略戦争に異議を挟むどころか、『欲しがりません、勝つまでは』ということで、ひたすら日本の勝利を信じて学徒動員の日々を送った」という川嶋さん。敗戦を15歳で迎えたという。

 「従軍慰安婦や原爆被害者など、目を背けてはならない歴史の事実なのに、それを認めようとせず、それどころか、再び国民を同じ道にひきずり込みかねない諸悪法の成立を、安倍内閣は進めている」と警鐘を鳴らした。

参加者の声「これから恐ろしい世相に向かっていくのではないか」

(…会員ページにつづく)

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