日本弁護士連合会秘密保全法制対策本部副本部長の海渡雄一弁護士を講師に迎え、8月7日、「『秘密保護法』廃止へ!実行委員会」の主催により「STOP! 秘密法 みんなで書こう!パブコメワークショップ」が、渋谷勤労福祉会館で開催された。
パブリックコメントの対象は、「特定秘密の指定及びその解除並びに適正評価の実施に関し統一的な運用を図るための基準(仮称)(案)」(以下統一運用基準書案)であり、意見提出期間は7月24日から8月24日までとなっている。
ワークショップの目的は、統一運用基準書案が膨大な資料となるため、パブコメを書くにあたって、ポイントをわかりやすく説明することだと主催側が説明した。
参加者には、実際にパブコメを書く際の手引として、「パブコメ原案」、および出版・平和運動・教育等テーマ別パブコメ参考例が配られた。これらの原案および解説ビデオは、会を主催した実行委員会のホームページで公開されている。
「とにかく自分で書いて、周りに拡めてください」
解説の冒頭、海渡氏は、「とにかく書いてください」と述べ、自分で書くことの重要性を強調した。その上で、パブコメの直接の対象は統一運用基準書案だが、政令および施行令案について意見を述べても構わないと、パブコメのスコープを解説した。
また、パブコメを書く際の難しい点として、「項目名」を記入することであると指摘した。
そのため、パブコメ原案では、意見例を項目ごとにまとめ、対応する統一運用基準書案の項目名を明示することで、記入者にとってわかりやすいものとなっていると説明した。海渡氏は、「是非自分で書いて、その事実を周りに拡めてください」と呼びかけた。
「そもそも特定秘密保護法は、憲法および自由権規約違反」
統一運用基準書案の内容について、海渡氏はいくつか重要なポイントを挙げて解説した。
「そもそも特定秘密保護法は、憲法および自由権規約違反であり、市民が知るべき情報を特定秘密とされてしまうことを防止できないことだ」
海渡氏はこう述べ、秘密保護法の問題点を具体的に列挙した。
運用基準については、「ジャーナリストの報道または取材の自由に十分に配慮する」となっているが、市民活動家への情報公開や情報収集活動が保護されない問題がある。
秘密の指定については、行政機関による法令違反の事実を秘密指定しないことを、法律で明記すべきだと指摘した。
適正評価に関して、医療機関に対して個人の医療情報の照会を適性評価実施担当者が行うことは、医師に対して守秘義務違反を強要することになると批判した。
さらに、第三者機関としての独立公文書管理監は、「構成メンバーの選定基準が不明確であり、予想される構成員では独立性が確保されていない」という。加えて、管理監は開示の権限もないことを海渡氏は指摘した。
また、内部通報に関する実行性について、秘密指定が秘密保護法等に従っていない場合、内部通報が可能とあるが、「法の範囲が相当広範囲に渡ることを考慮すれば、違法性を主張することは事実上不可能であり、内部通報には実効性はない」など、項目ごとの問題点を指摘した。
「集まった意見を公開の場で議論を」
パブコメ書くぞ~! ” 秘密保護法』廃止へ!実行委員会” のホームページを見て原案を参考にしながらガツガツ書いてきます。
皆さんも、パブコメ書きましょうね!
見た、書いた、送った。私たち国民の健全な権利を守ろう!!