7月31日、東京第五検察審査会は、東京電力元会長勝俣恒久氏を含む3人を業務上過失致死傷罪で「起訴相当」とする議決書を公表した。その翌日、8月1日に行われた盛夏の金曜日、官邸前抗議行動では、主催者発表で2300人が参加し、原発「再稼働反対」を訴えた。
「東京地検に起訴の圧力を」 ~再稼働反対! 首相官邸前抗議、東電幹部らの起訴相当議決を受けて 2014.8.1
(IWJ・薊一郎)
■ハイライト
東京地検に起訴の圧力を
起訴相当の議決について、参加者の間では福島原発告訴団の努力によるものだとする声が多く聞かれた。しかし、まだ安心することはできないと、さらなる運動の盛り上がりが必要だと訴える声も多かった。何人かのスピーカーは、東京地検による今後の捜査の再開および起訴を実現するため、圧力をかけていくべきだと強く訴えた。
再稼働阻止全国ネットワークの男性は、8月8日に東京地検前で起訴を求める行動を行うと紹介し、広く参加を呼びかけた。この行動には、福島からも大勢の市民が駆けつける予定とのことで、皆で水をかけて東京地検に「ハッパをかける」という。
川内原発審査書案にパブコメを!
優先審査していた九州電力川内原発において、原子力規制委員会は、再稼働の前提となる適合性審査に事実上「合格」を与えた。この規制委がとりまとめた川内原発の審査書案に対し、非難の声を上げる参加者も目立った。
この日、抗議行動を主催する首都圏反原発連合は、8月15日が締め切りの審査書案に対するパブリックコメント提出キャンペーンについて紹介した。
同連合では、パブコメ記入例などを用意し、抗議行動に参加した人も含め、自分の周囲の人々にも提出を呼びかけてほしいと呼びかけた。
さらに、この日の抗議行動には、九州玄海訴訟団の代表7名も大きなピンクの横断幕とともに駆けつけた。現在、原告団は8500人にのぼるという。そのうちの1人がマイクを握り、今年5月に大飯原発の運転差止めを命じた福井地裁の判決以上のものを目指したいと希望を語った。