2014年7月25日(金)14時から、原子力規制庁で片山啓審議官による定例ブリーフィングが行われた。7月18日の事故分析検討会において、国会事故調での聞き取り調査と規制委の聞き取り調査とで作業員の証言が異なっていることから、有識者で北海道大学教授の奈良林直委員が国会事故調の聞き取り調査で作業員の証言が強要されたなどと発言したことに関し、規制委としては「発言の真意は委員自身が明らかにすることだ」と回答した。
2014年7月25日(金)14時から、原子力規制庁で片山啓審議官による定例ブリーフィングが行われた。7月18日の事故分析検討会において、国会事故調での聞き取り調査と規制委の聞き取り調査とで作業員の証言が異なっていることから、有識者で北海道大学教授の奈良林直委員が国会事故調の聞き取り調査で作業員の証言が強要されたなどと発言したことに関し、規制委としては「発言の真意は委員自身が明らかにすることだ」と回答した。
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7月18日に行われた「第6回東京電力福島第一原子力発電所における事故の分析に係る検討会」にて、有識者で北海道大学教授の奈良林直委員が「国会事故調の聞きとりで発言を強要するようなことが行われた」と発言したことに対して、元国会事故調ワーキンググループのメンバーが、田中俊一・原子力規制委員長に抗議文書を出している。
「委員長宛てにそういう文書が届いているのは事実だ」と片山啓・審議官は文章を認め、奈良林氏にこの件を尋ねた結果、事故分析検討会の第2回会合で、”国会事故調での証言”と”規制委が聞き取り調査した時の証言”で食い違いがあるという議論が行われ、そのことが頭に残っており、7月18日の発言になったと認識していることを説明した。
記者は「奈良林氏の発言は根拠がない、でたらめを述べたことになるのではないか」と質問。片山審議官は「奈良林委員の発言の真意は委員自身が明らかにすることだ」と述べ、規制委員会/規制庁の議事録・映像は発言者に確認を取った上で、該当箇所の音声を削除するなどの修正をしたと説明した。
8月1日に第2回合同審査会(原子炉安全専門審査会・核燃料安全専門審査会)が開催される。核燃料安全専門審査会の委員長・田中知氏は9月から原子力規制委員に就任、審査会委員は退任することになっている。8月1日の審査会はどうするのか記者が質問した。
8月1日はまだ規制委員の就任前であるため、審査会には出席する予定。その後いつ辞任するのかということについては、まだタイミングを受け取っていないということだ。
委員からの報道機関への説明や会見は開催しないのか、という記者の質問に対して片山啓審議官は「節目には委員がでてくることもありえる」と回答。ただし規制委員会の決定を説明するのは、代表して委員長が行うべきものであるとし、個別の委員によるの説明や会見については特に言及がなかった。
「最近、規制庁の取材対応がよくない。課長級の職員が出てこない。電話しても課長に取り次いでくれない。むしろ保安院の頃のほうがよかった」と、記者から苦情の声が上がった。
片山啓審議官は「こういう場でやりとりする話ではないと思うので、別途、広報室長にしっかりにお伝えいただければ」とした上で、規制庁の報道対応は、原則は課長・管理職が行うことになっているので「改めて庁内に周知します」と答えた。
■jaikoman氏によるツイート