2014年5月14日9時40分から、関西経済連合会と九州経済連合会の役員6名が規制庁を訪問し、池田克彦長官と面会した。経済界産業界の苦境、停電のリスクを訴え、原発の早期再稼働に向け、適合性審査を効率的に早期終了するよう求めた。
2014年5月14日9時40分から、関西経済連合会と九州経済連合会の役員6名が規制庁を訪問し、池田克彦長官と面会した。経済界産業界の苦境、停電のリスクを訴え、原発の早期再稼働に向け、適合性審査を効率的に早期終了するよう求めた。
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2014年5月14日9時40分に関西経済連合会と九州経済連合会の役員6名が、原子力規制庁を訪問し、池田克彦 規制庁長官と面会。意見を交わした。
佐藤廣士 関経連副会長は、4月15日に届けた要望書について「口頭で直接お願いに参じた」とし、電力の問題が景気回復の腰を折らないよう「原子力の再稼働を是非迅速に早急にお願いしたい」と求めた。
また、「(経済界では)停電のリスクを避けるため、原発に頼ることになり、当初(適合性)審査は半年くらいかと思っていたが、時間がかかってる」と現状を分析した。そこで、「審査に時間がかかっている内容を精査し、マンパワーの配分をして、早期終了してほしい」との主旨を述べた。
池田克彦 原子力規制庁長官は、「審査に関して全力を上げてやっているので、その点はご理解いただきたい」と受けた。
石原進 九経連副会長も「安全な原発の再稼働を一刻も早くやらないと、日本経済が大変なことになるという危機感を持っている」と焦燥感を露わにし、他の役員も「いつごろ審査は終了するのか、めどを示してほしい」「少しでも早い稼働を願う」「省エネはもう限界の所に来ている」と同様の意見を述べた。
しかし、「安全性をすっぽかしてということは当然考えていない。安全第一、安全性優先ということが大前提」であり、かつ「原発という安価で安定な電力、エネルギー源が必須」その上で「これらを両立させるよう答えを求めていきたい」という。
池田長官は「(規制庁は)エネルギー政策は掌握していない」。つまり、新規制基準への適合性審査は行うが、再稼働の判断は規制庁ではないと答えた。さらに、審査は事業者とのやりとりがあり、規制庁も鋭意努力しているが、なかなか先を見通せないということを暗に匂わせた。
角和夫 関経連副会長は「100%安全というのは、この世にはありえない。もし重大な事態が発生した時には、シビアアクシデントに陥らない対応策が重要だ」という考えを示した。
「原発についてもおそらく100%ということはない」。即ち「重大な事態が発生した時に、それが、如何に被害を抑えられるかという観点が重要だ」との考えを示した。
池田長官は「ご指摘の通り、100%安全はないと私共も思っている」と受け、「ただ、100%を目指して、努力していくのが大事だ」と答えた。
また、「一番大事なのは、シビアアクシデントに陥らないようにすること。仮に陥っても対処できるということだから、新規制基準には従来入っていなかったシビアアクシデント対策を入れて、安全を目指すということを明確に出している」と規制庁の姿勢を自賛した。