(再掲)井戸川克隆氏「国は事故の想定を地元に隠していた」 ~急浮上した伊方原発再稼働への反対訴える座談会で 2014.4.29

記事公開日:2014.4.29取材地: テキスト動画
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(佐々木隼也)

 「原発ゼロの夏」を迎えようとしている。原発再稼働に向けた規制委員会の適合審査(安全審査)を優先的に進める「優先原発」に選ばれた川内原発だが、2014年4月23日の会合で島崎邦彦委員長代理が、火山噴火による影響を厳しく想定し直すように求めたことから、再稼働の予定に狂いが生じている。そこで急浮上したのが、愛媛県の伊方原発だ。

■全編動画
・1/2(13:04~ 1時間54分)

・2/2(15:06~ 52分間)

・3/3(15:58~ 1時間0分)

 四国の商工会議所連合会などは23日、「伊方原発の一日も早い再稼働に向けた要望」を公表した。焦る財界の再稼働圧力に見舞われている愛媛県では、11月に県知事選が控えており、県民や周辺自治体の動向に注目が集まっている。4月29日、伊方原発再稼働に反対する「原発さよなら四国ネットワーク」が座談会を開催。福島第一原発の立地町である双葉町の前町長・井戸川克隆氏が講演を行った。

 井戸川氏は、福島第一原発事故について「国と東電は2002年から津波・地震対策を何度となく協議していたが、地元(双葉町など)には教えなかった」と語り、「国と東電は事故を想定していたにも関わらず、『想定外だった』と言っている。しかし『想定外』なのは我々住民のほう。想定をさせられなかった『想定外』だ」と、リスクを国民に隠し続けた政府・東電の姿勢を厳しく批判した。

 そして、埼玉県への全町民避難を余儀なくされた事故当時を振り返り、「企業が負わなければならない責任のもとに、住民が避難させられるような事態は断じて許せない」と、強い口調で訴えた。

 講演では他に、地方自治や、議会と民主主義のあり方について言及。その後の座談会にも参加し、多岐にわたるテーマで議論が白熱した。

 講演と座談会の模様は、以下の動画より視聴できる。

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