福島第一原発事故から3年、日比谷で大集会 「忘れっぽい日本人も原発事故を忘れてはいけない」 2014.3.9

記事公開日:2014.3.9取材地: テキスト動画
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(IWJ・原佑介)

特集 3.11

 東日本大震災、そして福島第一原発事故からまもなく3年が経つ3月9日、全国各地で反原発デモや抗議行動が行われた。

 国会議事堂周辺では、首都圏反原発連合、さよなら1000万人アクション、原発をなくす全国連絡会が共同で呼びかけ、「0309NO NUKES DAY 原発ゼロ 大統一行動」を開催。数多くの参加者が政府の原発政策に抗議の声を上げた。

■全編動画 前半

■全編動画 後半

  • 司会挨拶 阿部浩一氏(さようなら原発1000万人アクション)/湯本弘美氏(原発をなくす全国連絡会)
  • 主催挨拶 ミサオ・レッドウルフ (Misao Redwolf) 氏(首都圏反原発連合)
  • スピーチ 福島から 名木昭氏(福島県内の全原発の廃炉を求める会 呼びかけ人)/鈴木薫氏(いわき放射能市民測定室たらちね 事務局長)/早川篤雄氏(福島県楢葉町宝鏡寺住職、福島原発避難者訴訟原告団 団長)
  • ゲストスピーチ 坂本龍一氏(音楽家)
  • スピーチ 原発現地から 中村きくえ氏(愛媛県八幡浜、原発から子どもを守る女の会)/石地優氏(原子力発電に反対する福井県民会議・事務局次長)
  • 集会決議
  • 閉会のコール ATS(ラッパー)

3年を経た今、さらなる抗議の声を

 この日の大規模行動に先駆けて、日比谷野外音楽堂で脱原発集会が開かれた。

 主催者を代表して挨拶に立った首都圏反原発連合のミサオ・レッドウルフ氏は、「報道も減り、福島の状況は何一つ変わっていないどころか、むしろ後退しているのではないか。事故は今も収束していないし、汚染水の問題もある。直接的被害に遭われた方々の救済も進んでいない」と、福島の現実を指摘。

 続けて、「そんな中、安倍政権は原発の再稼働、エネルギー基本計画をさらに原発(推進)寄りにしていくことを目論んでいる。本日は3年目ということで、さらに大きな声を上げて、原発ゼロを早く実現し、多くの人々に福島の事故のことを鮮明に思い出してもらい、我が身のこととして原発のことを考えていただけるよう訴えたい」と話した。

60年安保を繰り返すな「忘れっぽい日本人だが、忘れてはいけない」

 同じく日比谷野音に登壇した作曲家の坂本龍一氏は、鎮魂を表現した曲を披露し、「福島や関東、東北の困っている人と、手を取り合って、寄り添って脱原発運動をやらないと、絶対成功しないと思う。困っていても声を上げられない人たちがたくさんいる。その人たちと寄り添って、その人たちの思いを届けなければいけない」と訴えた。

 IWJのインタビューに答えた群馬県から参加したという男性は、これまで、被災地を訪れ、退職教員として福島県内の学生たちと話し合ってきたという。「忘れっぽい日本人だが、忘れてはいけない、そして学ぶべき教訓がいっぱいある。こんなに怒らない国民も珍しいが、原発事故の後、少し日本人も賢くなっているのかなと思っている。私は60年安保に参加したが、あの時は終わった途端に、潮が引くように去ってしまった。あれを繰り返してはいけない」と語った。

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「福島第一原発事故から3年、日比谷で大集会 「忘れっぽい日本人も原発事故を忘れてはいけない」」への1件のフィードバック

  1. うみぼたる より:

    Peace on earth に参加しました。日比谷公園で献花をし、祈りを捧げました。
    震災・原発災害から3年経っても、被災地に行き直接支援をする意気地がなくて、本当にごめんなさい。
    阪神淡路大震災のボランティアに参加して以降、私は災害ボランティアができません。
    ずっと支援を続けられている皆様に感謝を申し上げます。

    日比谷公園には巨木があり、おそらくあの公園の長老はクスノキかな。カラスやスズメが見張り番をしていて、木に近寄れなかったのですが、三宅さんたちの音楽の洗礼のあとにやっと触れさせてくれました。
    鎮守の森のメンバーです。1000年の森とともに人と自然が未来を導きますように。

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