【東京都知事選】「世界一働きやすく暮らしやすい希望の街 東京をつくる」 〜宇都宮けんじ 希望政策フォーラムin多摩 2014.1.20

記事公開日:2014.1.20取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・関根/奥松)

 「原発のない社会を、東京から始める。東京電力大株主として、福島原発と柏崎刈羽原発の廃炉を訴える。都内にもあるホットスポットの被曝対策と、8000人いるといわれる避難者の再建支援を」──。

 2014年1月20日(月)19時より、東京都八王子市の学園都市センターイベントホールで、希望のまち東京をつくる会@はちおうじ主催による「宇都宮けんじ 希望政策フォーラムin多摩」が開催された。宇都宮けんじ候補は、5つの政策と2つの特別政策の要旨を説明。質疑応答では、ツイッターも含めて多くの質問が寄せられ、「農業を守るために、TPPには反対。農業は食糧安保」「子宮頸がんワクチンの副作用の究明と被害者救済を考える」など、ひとつひとつ丁寧に答えていった。

■ハイライト

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5つの政策と2つの特別政策をアピール

 冒頭、司会者より集会の案内、政策委員の紹介などがあったあと、宇都宮候補の政策発表に移った。

 宇都宮候補は、基本政策5つと特別政策2つの要旨を述べた。「1つ目、世界一働きやすく暮らしやすい、希望の街、東京をつくる。現在は、3人のうち1人が非正規雇用だ。若者が将来に希望を持てない雇用環境を改善する。労政事務所の相談窓口を、もっと知らしめる」。

 「若者が、労働者として権利行使をできるように、学校教育の中で労働法、デモ、集会、ビラの巻き方を教える。過労死防止条例、公契約条例の施行。4万3000人いる特別養護老人ホームの入所待ちなど、高齢者問題の是正」。

 「14年間の石原・猪瀬都政の下、都営住宅が1棟も新設されていない。基本的人権にあたる、住む場所の確保は重要。そのために、空き家の活性化、家賃補助制度の推進。また、保育園の待機児童問題を解消させる」。

 そして、「2番目は、防災問題。現状では自己責任の個人住宅の耐震・防災対策に補助金を出す。また、老朽施設の補修や、コンビナート地帯、火力発電所の防災対策も拡充する」。

原発のない社会。シンプルなオリンピック、パラリンピックの開催

 原発ゼロを公約に掲げる宇都宮候補は、「原発のない社会を、東京から始める。東京電力大株主として、福島と柏崎刈羽原発の廃炉を訴える。都内にもあるホットスポットの被曝対策と、8000人いるといわれる避難者の再建支援を」などと語った。また、「教員に対する管理・統制の強化を止めさせる。安倍政権の押し進める教育行政にもストップをかける」と述べた。

 さらに、「安倍政権の憲法改悪の阻止。政府は、国家安全保障基本法で、集団的自衛権の行使容認を強行、閣議決定しようとしている。特定秘密保護法は軍事立法だ。そんな安倍政権の暴走をストップさせる。平和のメッセージを、東京からアジアに広める」と話した。

 オリンピックについては、「東京のあり方を変えるきっかけにする。環境に配慮した、シンプルなオリンピックとパラリンピックにする。新国立競技場の建設計画見直し。また、葛西臨海公園の3分の1を造成してカヌー競技場を作ろうとしているが、その計画は変更を考える」とした。

 「パラリンピックのために、バリアフリーの街づくりを目指す。選手村のあとを公営住宅に。猪瀬前知事と石原元都知事も含めた、金銭問題の徹底究明。そして、知事になっても、今回のような都民との対話集会を頻繁に開催し、都政に反映させる」と政策を語り、意欲を見せた。

横田基地問題、三多摩と23区の格差是正

 NPO多摩住民自治研究所の池上洋道氏は、「沖縄と肩を組んで、米軍横田基地の撤去を実現したい」と、この地域ならではの問題を提示した。さらに、「現在、1人当たりの教育費を比べると、23区は約66万円、東京都下26市だと約34万円(2009年度)で、倍近い差がある。三多摩地区と23区の格差是正を訴えたい」と述べた。

 池上氏は「東京都の財政力は世界有数だ。ここに住んでよかった、と思う政治作りをするべき。そして、三多摩地域の自然環境の豊かさの保全も願いたい」などと宇都宮候補に要望した。

待機児童の解消、都立高校の増設、無返済奨学金の創設

 その後、会場からの質疑応答、意見表明に移った。子育て支援、高齢者を守る暮らしづくり、定時制高校の削減問題、自然保護などについて意見が寄せられると、宇都宮候補は「待機児童、学童保育に対しては支援拡充をする。全日、および定時制高校の増設。私立高校への助成も行う。奨学金の返済に関しても、現在34万人が滞納中で、返済に行き詰まった1万人が裁判を起こされている。東京都として、無返済奨学金の創設を考えている」と答えた。

 「緑を守る政策に関しては、生まれが愛媛の田舎だったので、自然の重要性は確信している。環境に関する政策も拡充する。高尾山の博物館も復活させる」。

ネット・メディアを応援したい

 続けて会場から、「非核平和都市東京宣言と、東京湾への原子力空母の航行阻止を」「安倍政権のメディア支配の阻止。特に、NHKの偏向がひどい」という意見が出ると、宇都宮候補は「核廃絶宣言をする。また、メディアにも強い憤りを感じている。本来、権力をチェックする機関がメディアだ。それなのに、安倍首相と会食している」と述べ、「サラ金訴訟を手がけていた時、私は相手とは絶対に接触しなかった」と語った。

 さらに、「インターネット・メディアの発展を応援したい。ところで、有権者は1060万人もいるのに、チラシは30万枚しか印刷できない。公選法改正は必要だ」などと話した。

孤立死問題、人権相談、公共交通の値上げ凍結

 会場だけではなく、ツイッターからの意見も紹介した。孤独死、渋谷区の野宿者追い出し、防災公園の拡大、人権相談の充実、都営住宅の増設、福島からの避難者への優遇措置、自然環境と農家の維持、都・区議会などにおける1票の格差問題、ワークライフバランス、都議会や都庁のクォーター制の導入、子宮頸がんワクチン接種の副作用問題、雇用特区、ヘイトスピーチなど、多彩なテーマが続々と寄せられた。

 宇都宮候補は「東京都監察医務院では、年間6000人ほどの身元不明者の遺骨が、埋葬できずロッカーに保管されている。孤立死を避けるためには、コミュニティの再生が必要。また、消費増税での都営地下鉄料金の値上げ分は、都が援助して現状を維持する」とした。

沖縄・名護市に続こう!

 続けて、「農業を守るため、TPPには反対だ。農業は食糧安保。食糧自給率を上げる必要がある。また、障がい者も主権者だ。差別があってはならない。子宮頸がんワクチンの副作用の究明と被害者救済を考える。ヘイトスピーチデモは、警視庁にデモコースの指示をして、表現の自由とうまく棲み分けを」などと答えていった。

 最後に、宇都宮候補は「三多摩や東京全般など、いろいろな意見が出たので政策に反映させていきたい。都知事になっても、私は都民との対話集会を継続する。そのためには、都知事に当選しなくてはならない。沖縄名護市に続きましょう!」と力強く宣言した。

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