【猪瀬知事会見詳報】朝鮮学校への運営補助金停止を決定/山本太郎議員の陛下への手紙「無知だったんじゃないか」 2013.11.1

記事公開日:2013.11.1取材地: テキスト動画
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(IWJ・石川優/佐々木隼也)

 11月1日に行われた猪瀬東京都知事会見はテーマ多岐にわたった。以下、その詳報を掲載する。

・朝鮮学校への2014年度運営補助金交付せず
・野村修也氏・夏野剛氏を東京都参与へ
・今国会で審議予定の「カジノ解禁」法案に言及
・山本太郎議員の陛下への手紙は「無知だったのでは」

 「秘密保護法案」が原発事故対応の障害となるのではないか、との懸念に対する猪瀬知事の驚くべき回答は、こちらの記事で詳細に報じています。

■全編動画

  • 日時 2013年11月1日(金)

朝鮮学校への2014年度運営補助金を交付しない方針を表明

 猪瀬直樹東京都知事は11月1日(金)、定例の記者会見で、都内の朝鮮学校が朝鮮総連や関連団体への経済的便宜を図っているとして、来年2014年度の運営補助金の交付をしない方針を示した。猪瀬知事は、朝鮮学校は朝鮮総連と密接な関係にあり、教育内容や学校運営について強い影響を受ける状況にあると説明。「朝鮮学校への補助金交付は、都民の理解が得られないと判断した」と述べた。

「規制緩和への取り組み」野村修也氏・夏野剛氏を東京都参与へ

 また猪瀬知事は、11月1日付で、野村修也(中央大学法科大学院教授、元東京電力福島第一原発国会事故調委員)を規制緩和担当、夏野剛(株式会社・ドワンゴ取締役)をIT戦略担当として、東京都参与に任命することを発表した。東京都は「アジアヘッドクオーター特区」を「国家戦略特区」へとバージョンアップさせるべく、安倍総理に関連法案の要望をするなど規制緩和に熱心だ。野村氏はその「国家戦略特区」の実現化に向けた規制緩和分野で、政府との調整役を務めることになる。

今国会で審議予定の「カジノ解禁」法案に言及

 今国会で「国際観光産業振興議員連盟」(通称:カジノ議連)はカジノを中心とした複合型リゾート施設の整備推進法案を提出予定だ。猪瀬知事は「カジノができれば地方の財政収入が増える。カジノはパチンコと違う。消費生活が豊かになればとても素晴らしいこと」と述べ、今国会で法律が通れば、2020東京五輪までに十分間に合うと期待感を示した。

 カジノ議連には、安倍総理、麻生太郎副総理の他、維新の会・石原慎太郎共同代表、生活の党・小沢一郎代表、民主党の櫻井充議員、前原誠司議員など超党派の重鎮が名を連ねており、法案成立は確実とみられている。

 猪瀬知事は、お台場近郊(船の科学館近く)に大型クルーズ客船に対応可能な「客船埠頭」を整備予定で、その周辺にカジノを建設したい考えを示している。

 会見では、2020年の東京オリンピックまでに間に合わせるべく「速やかな法案通過」に期待を示し、そのうえで「今、東京で『時間市場開発プロジェクト』をやっていますけれども、今度、渋谷-六本木間をバスが深夜に走ります。そういう形でアフターファイブの市場というものが、大きな経済効果をもたらすというふうに思っております」と意欲をにじませた。

山本太郎議員の陛下への手紙は「無知だったのでは」

 最後に、山本太郎議員が園遊会で天皇陛下に直接手紙を渡した件について、産経新聞の質問に答えた猪瀬知事は「政治的な権限のない皇室に渡しても意味がない」と語った。

 そのうえで、「明治時代に田中正造という人が直訴をお渡ししたということがありますが、それは天皇大権の時代ですから、全然話が違いますよね。多分、その山本太郎さんという人は、そういうところが無知だったんじゃないですか」と指摘した。

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