2021年9月8日(水)、午前11時より、東京都千代田区の文部科学省庁舎にて、一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティの主催で、「『視覚・聴覚障害者とのリアル・オンラインでの対話体験プログラム』~夏休み明けに増える子どもの自殺防止とコロナ禍で減少したこどもたちの体験・交流機会を創出」の記者会見が行われた。
冒頭、ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ(以後、「ダイアローグ」)代表の志村季世恵氏より、活動についての説明が行われた。
2020年末、港区海岸に「ダイアログ・ミュージアム『対話の森』」と呼ばれる施設が開設された。このミュージアムが「ダイアローグ」の活動の拠点だ。
このミュージアムでは、目の見えない人、耳が聴こえない人、そして、高齢者の人々のアテンドによる3つのエンターテイメント・プログラムが提供されている。
3つのプログラムは、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」、「ダイアログ・イン・サイレンス」、そして「ダイアログ・ウィズ・タイム」と呼ばれており、それぞれ、視覚障害者、聴覚障害者、および高齢者の世界を実際に体験することができる。
次に、ダイアログ・イン・ザ・ダーク・ジャパン代表の志村真介氏より、このたび立ち上げられた、夏休み明けに増える子どもの自殺を防止し、コロナ禍で減少したこどもたちの体験・交流機会を創出するための「視覚・聴覚障害者とのリアル・オンラインでの対話体験プログラム」についての説明があった。
上述の3つのダイアログ・プログラムの取り組みは、日本国内で、20数年にわたる歴史があり、その中で、これまで20数万人の人々がプログラムを体験している。
このたびのプロジェクトでは、その20数年間の取り組みを、約1年に圧縮して、5000人の子どもたちに届けることになる。そして、子どもたちに「自己肯定感」を上げるためのきっかけを与え、「多様性を肯定する」ことを教え、「概念」ではなく、「行動」の変容へと導き、彼らの「共感力を高める」。
また、プログラムを体験した子どもたちと体験してない子どもたちの間に、どういった変化が生まれるのかについての調査も行われる。その調査は、評論家の荻上チキ氏が代表をつとめる「一般社団法人社会調査支援機構チキラボ」が担当する。
今後も、プロジェクトの進展、そして、その中での子どもたちの変容の過程を注視していきたい。
詳しくは、全編動画にてご確認いただきたい。