2021年4月7日(水)、午後2時より、東京都千代田区の厚生労働省記者会見場にて、入管法改悪に反対する記者会見が開催された。
会見では、弁護士の指宿昭一氏、駒井知会氏、そして、会見の呼びかけ人である、お笑い芸人の「せやろがいおじさん」、賛同人のエッセイスト小島慶子氏らが登壇し、それぞれの取り組みの現状などについて報告し、各社記者からの質問に応じた。
会見冒頭、駒井知会弁護士が以下のように会見の趣旨説明をおこなった。
「私たちは、入管法を改悪する政府案に強く反対し、廃案を求める。『難民鎖国』である日本を頼って来てしまったばっかりに、今もうすでに地獄を見ている難民の人たち、日本で地獄を見ている難民の人たち、本来救われるべきなのに、救われていない人たちが、この政府案によって、さらに、もっと、苦しむことになるのが目に見えている。だから、反対です。
政府は多くの難民申請者を無理やり強制送還できるようにしようとしている。そして、国連が明確に『国際人権法違反』だと認めた、その入管収容、無期限で司法審査のない、『原則収容主義』を、そのまま維持しようとしている。
政府案では、収容するかどうかの判断も入管まかせである。収容される人たちへの締め付けはもっと厳しくなる。どうしても帰れない事情を抱えた人々について、一部では、刑事罰も課すと言っている。
この政府案だけは、絶対に通してはいけない! 廃案にしなければならない! そして、その廃案の先に、まったく次元の違う、新しい改革をしなければ、誰も救われない。それが、私たちの言いたいことだ。
日本の難民認定数は、2020年で47人、という数字が発表されたばかりだ。『難民鎖国』が続いている。『難民鎖国』というと抽象的な感じがし、残酷さが伝わりにくいかもしれない。でも、日本に来ている難民申請者ひとりひとりに、本来、夢があったということを、皆さんに是非想起していただきたい!」
駒井弁護士による趣旨説明、そして、登壇者の発言や質疑応答など、記者会見の一部始終については、全編動画を御覧いただきたい。