2016年11月18日、国会前で首都圏の大学生が中心のグループ「Rights to Study」が、「本物の奨学金」のための国会前学生緊急アクションを行なった。
国会前には大学生、高校生、大学生の子を持つ母親ら約200人が集まり、日本共産党の小池晃書記局長、畑野君枝衆議院議員、大平喜信衆議院議員、吉良よし子参院議員が応援にかけつけた。
都内の美術系大学に通う女子学生は「奨学金を借りるだけでは、学費をまかなうことができません。そのため母も教育ローンを別で借りています。それでも学費を払えないことがあり、姉から20万円を借りました。そんな姉も大学生の時、奨学金を月々10万円と入学時に50万円借りていました。返済額は700万円で毎月3万円ずつ返済しています。そんなに苦しい姉からもお金を借りなければ私の学費はまかなえません」とスピーチした。
さらに、「現段階で政府が提案している給付制奨学金の制度は、成績条件等を満たした7万5000人が対象になるそうです(※)。それは奨学金を利用している学生のほんの数%に過ぎません。これでは学びたい人の数%しか救うことができません」と訴えた。
※「返済不要の給付型奨学金の在り方を検討している自民党のプロジェクトチームは、給付条件に高校時の成績が5段階評定で平均4以上を挙げ、月額3万円とする案で、文科省と調整しているのが分かった。同党の評定平均4以上で月額3万円を給付するとなると、対象者は約7万5千人で、年間300億円が必要となる。来年度からの開始を目指している」(教育新聞、2016年10月21日)