土壌汚染対策として「盛り土」がなされていなかったことが発覚し、揺れに揺れている豊洲新市場問題。都議会公明党が9月20日に発表した独自の調査結果によると、水産卸売場棟がある「第7街区」の地下のたまり水から、猛毒のヒ素だけでなく、シアン化合物が新たに検出されたという。
このシアン化合物とは、環境基準が「不検出」に設定されているほどの猛毒で、毒物の代名詞的な存在である「青酸カリ」のことだ。
9月22日、豊洲新市場の土壌汚染問題に詳しい元日本環境学会会長の畑明郎氏に、IWJの城石裕幸記者が緊急インタビューを敢行した。
畑氏はこのシアン化合物について、「昔、ナチスがガス室で、チクロンガスというシアンガスを使って(収容されたユダヤ人)を即死させていった」と、その危険性を指摘。さらに、豊洲の土壌汚染マップを示しながら、今回シアン化合物が検出された「第7街区」よりも青果棟がある「第5街区」のほうが汚染状況が進んでいると指摘した。