現在も続いている「ウクライナ危機」と呼ばれる出来事が表面化したのは、昨年2013年11月、当時のヤヌコヴィッチ大統領がEUとの連合協定締結を見送り、それに反発した「市民」が大規模なデモを行ったときだった。その後、ヤヌコヴィッチ大統領の解任と暫定政権の成立があり、新大統領が選出される一方で、内戦状態は続いていた。大勢の人々が死傷し、一部の地域では食糧や電気の供給が限定的になり、多くの人々が国内外へと避難している。
ここ一年ほどのあいだに突然噴出したかのように見えるこの問題のルーツは、ソ連崩壊の時期にさかのぼると考えることができると、F・ウィリアム・イングドール氏は指摘する。これは、ウクライナという国に限定される問題でも、ロシアやヨーロッパといったユーラシア大陸で展開する問題でもなく、アメリカの策略に関わる問題として見ることができる。
それは、NATOが拡大しロシアを破壊しようと迫りつつあること、アメリカがユーラシアを支配したいと望んでいること、だが、その一方でアメリカは力を失いつつあり、そのヘゲモニーが終焉しようとしていることを背景としているのである。それが、「ウクライナ危機」というかたちをとって今、現れている。
岩上安身は今年2014年9月、渡独した先のヴィスバーデンで日本時間の12日と16日、イングドール氏を訪問し、2回に渡ってインタビューを敢行。イングドール氏は、ウクライナの混乱を、アメリカによる「日本を含めたユーラシア全体を不安定化させようとするステップ」であると説明した。
また、そうした状況のなかで、日本はどのように対応するべきなのか。イングドール氏は、日本がユーラシアとともに成長し、輝かしい未来を手にするのか、「ワシントンの奴隷国」のまま沈んでいくのかという選択をしなければならないと述べた。
イングドール氏の発言は、「目からうろこが落ちる」あるいは「目が点になる」ような内容だった。
特に、遺伝子組み換えトウモロコシやワクチン接種などに不妊化の陰謀が隠れているとは思わなかった。
著書が中国でベストセラーになっているというのもすごいし、日本でもこういう本が読めるというのも知りませんでした。
氏の著書を購入して読んでいるところです。
面白そうな内容なので記事を読んで映像を見ようと思ったのですが、第一次世界大戦の戦争勃発についての見方にもう少し新味が欲しいと思います。ドイツがロシア戦を始めたのはご指摘のように鉄鋼技術が進んだことと英露関係の変化にあるとは思いますが、イギリスとではなく、「ドイツとオーストリア」との同盟関係など細かく書かれた『八月の砲声』第6章と第7章からみると、「秘密のNATO」に基づく第一次世界大戦勃発については訂正が必要と思います。
もちろん、このことは、イングドールさんの趣旨を損ねない程度のことと思いますが。
「フル・スぺクトラム・ドミナンス」という言葉を、映画のCMで聞いたことがあります。
311以降、私はほとんどテレビを見ないのでそれ以前の話になりますが、全く意味がわからないので記憶に残ってました。