「明日の新聞各紙の見出しは、はっきりしている。『中国、大幅な軍事費増』だろう」――。
毎年4月、世界各国の軍事費の統計データ(SIPRI)を、スウェーデンのストックホルム国際平和研究所が公表する。それにあわせ、同じ時期、世界中で開かれる「軍事費に対する世界アクションデー(GDAMS)」の一環として、4月14日、参議院議員会館で、国際シンポジウム「武器からひとへ ~『安全保障費』を問いなおす」が行われた。
冒頭、主催団体ピースボートの川崎哲氏が、この日、公開されたばかりの統計で、中国の軍事費が大幅に増えたことに言及。中国の脅威を煽ることで、武器輸出三原則を見直したばかりの安倍政権を後押しするような見出しが、明日の各紙朝刊を飾るだろうと予測した。
- 15:00~15:15 〈速報〉2013年 世界の軍事費報告
- 15:15~16:10 【報告】軍事費・安全保障をめぐる世界の動き、日本が直面する「命と安全」の問題
- 16:10~16:50 【ディスカッション】広義の「安全保障」と、あるべき財源配分について
- 日時 2014年4月14日(月)
- 参議院議員会館(東京都千代田区)
- 主催 ピースボート、グローバル9条キャンペーン、GDAMS 2014東京アクション実行委員会
防衛費1000億円増、生活保護費1000億円減
世界の軍事費は、2001年から「対テロ戦争」の名の下で上昇。しかし、半分を占めていた米国の軍事費が前年比で7.8%減ったことで、全体での支出額は横ばいとなった。その一方、中国は前年と比べて、7.4%増え、大幅増となっている。中国の軍事力が著しく増強されているとして、安倍政権は11年ぶりに、防衛費を増額する方針を決定した。