全国8カ所で同時開催、600人が参加した湯川遥菜さん、後藤健二さんの追悼集会——2人の死を悼む参加者からの悲しみと怒りの声 2015.2.8
2015年が明けて間もなく、一方的に突きつけられた、湯川遥菜、後藤健二両氏殺害の悲報。「イスラム国」は、遺体の上に切断した生首を置くという、冷酷無惨な画像を全世界に公開した。
2人目の犠牲者となった後藤氏の殺害が発覚してから、約1週間後の2月8日、北海道、宮城、千葉、東京、愛知、大阪、京都、福岡の全国8カ所で、2人の追悼集会が開かれた。夕方5時からの同時開催となった集会には、合計で約600人が参加。湯川、後藤両氏の生前の写真や、平和を祈るプラカートなどを手に、約2時間にわたり、静かに黙祷を捧げた。追悼に徹する趣旨で開かれたこの集会では、シュプレヒコールは一切聞かれなかった。
日本政府は、テロリストとの交渉を拒否するという姿勢貫き、安倍総理が何度も「テロには屈しない」と宣言。米国を中心とする国際社会との連帯を示してきた。しかし、政府発信のこのメッセージは、国民の声を必ずしも代表していない。IWJはこの日、全国の追悼集会の模様を取材。参加者から聞こえてきたのは、悲しみや無念の思い、そして、暴力のない平和を訴える祈りのような声だった。