「再稼動申請の段階から反対行動を」 〜止めよう伊方原発再稼動!集まろう!緊急伊方集会!in 八幡浜 2013.6.23

記事公開日:2013.6.23取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・富田/奥松)

 2013年6月23日(日)14時から、四国電力の伊方原発を抱える佐田岬半島の付け根にある、愛媛県八幡浜市の松蔭公民館で「止めよう伊方原発再稼働!集まろう!緊急伊方集会!」が行われた。新規制基準による、原発の再稼動申請が秒読み段階に入った今、「最初の(申請案件の回答が出されるまでの)数カ月間が、とても大切」との発言に、各地から集まった有志たちが耳を傾けた。

■Ustream録画(14:01~ 1時間59分)

  • 日時 2013年6月23日(日)14:00~
  • 場所 松蔭公民館(愛媛県八幡浜市)
  • 主催 原発さよなら四国ネットワーク(詳細

 原発さよなら四国ネットワークの近藤誠氏による基調報告で、集会はスタートした。近藤氏は、まず「伊方原発再稼動の阻止に向けて、皆さんと力を合わせたい」と呼び掛けた。そして、再稼動推進派が後ろ盾にしている、伊方原発を巡る「活断層不安・不要説」を一蹴。「原発のすぐ近くを走る中央構造線のリスクを見くびっている」と力を込めた。

 中央構造線は、関東から九州まで全長1000キロメートル以上になる、国内最大級の活断層。近藤氏は「この活断層は、表面的には原発から8キロメートル離れているが、伊方沖で起こる地震はマグニチュード8以上になるとの予想がある。2003年の、政府の地震調査会の発表だ」と述べた上で、「その規模の地震が起これば、伊方原発が深刻な事態に見舞われることは避けられまい」と警鐘を鳴らした。

 さらに2号炉について、「地質調査を行った専門家が、地質の悪さを指摘しているのに、四国電力も政府も移設を考えていない」と語り、安全評価が不十分なまま伊方原発の再稼動が容認されようとしている現状に、強い懸念を示した。そして、事故で運転停止中だった米サンオノフレ原子力発電所2・3号機の廃炉が決まったニュースに触れ、「廃炉の引き金になったのは、三菱重工製の蒸気発生器の配管異常。伊方原発の蒸気発生器も三菱重工製だ。しかも最新タイプではない」と指摘し、伊方原発の危険性を重ねて強調した。

 集会には、鹿児島から、川内原発の再稼動に反対している6人の市民が駆けつけた。リーダー格の男性は「地元の南大隈町は今、特定放射性廃棄物の最終処分場の建設計画で揺れている。TBSのスクープで発覚した」と話し、川内原発以外にも同様の火種が存在していることを伝えた。「この4月の町長選で、われわれの意に反して森田俊彦町長が再選を果たしたが、処分場計画の問題が争点となり、選挙が盛り上がったことは喜ばしい。計画は、いったん受け入れたら逆戻りは不可能だ。阻止に向けて全力で戦っていく」。

 再稼動阻止全国ネット西日本合宿とのジョイントでもあるこの集会には、鹿児島以外からも市民グループが集結。会場には、経産省前テントで抗議を続ける渕上氏の姿もあった。再稼動阻止反対全国ネットの柳田氏は、「原発の再稼動を、是が非でも阻止したい私たちにとり、重要なのは1例目を作らないことだ」と訴えた。

 原子力規制庁は、新規制基準の施行時期となる7月上旬に、電力各社から再稼動のための安全審査の申請を受け付けることになる。柳田氏は「停止中の原発はすべて三菱重工製の同じ方式。よって、1例目が認定されれば、その要領で残りの申請案件の審査が簡便に済まされてしまう」と危惧する。1例目となる再稼動が、住民側からの反発もさほど強くなく、簡単に実現したともなれば、それが露払いとなって「短期間で、原発再稼動の波が日本列島を覆う公算が大きい」と主張した。

 柳田氏は「伊方原発には、再稼動1例目の候補になる可能性が十分にある」との見解を示すと、集まった同志たちに向かって、こう呼び掛けた。「再稼動申請の段階から反対行動を、全国規模で繰り広げていくことが肝要だ」と語った。

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