100万人が死んだチェルノブイリ原発事故について、ヤブロコフ博士に聞く ~岩上安身による『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』著者 アレクセイ・ヤブロコフ博士 インタビュー 2013.5.21

記事公開日:2013.5.21取材地: テキスト動画独自
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(IWJテキストスタッフ・柴崎/奥松)

 2013年5月21日(火)10時から、 東京都千代田区有楽町で「『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』著者 アレクセイ・ヤブロコフ博士 インタビュー 」が、岩上安身によって行われた。チェルノブイリ原発事故の詳細な被害報告をまとめた共著書が、4月に岩波書店から発売となり、今回の来日が実現したヤブロコフ博士に、ロシアの事例や調査方法、福島第一原発事故が起きた日本で、これから予想されることなどを聞いた。

■イントロ

 はじめに岩上は、ヤブロコフ博士ら4名が共同執筆した『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』を示して「大変ショッキングな本」と述べ、「チェルノブイリ原発事故が、どのように環境を汚染し、どのように人々に健康被害を与えたのか。これまでICRPやWHOが発表してきた数値とは、まったく違うことが書かれている。この差について聞いてみたい」と話した。

 ヤブロコフ博士は「WHOの2006年の報告では、チェルノブイリ原発事故による死者は9000人、疾病20万人とされている。私の見積りでは、その数千倍だ。計算方法に違いがある」と述べた上で、「WHOなどの公式見解の数字は、古い基準を使って計算している。原子力産業で、屋内の管理環境で働いている人を対象としており、被曝した放射性核種の種類が限られている、という前提だ。実際の原発事故では、数十種、数百種という飛散核種を、どの程度、どの人が取り込んだのか、その場所で正確に割り出すことは不可能だ」と語った。

 ヤブロコフ博士によると、「チェルノブイリ原発事故で、重度に汚染された6つの州と、汚染されていない6つの州を、事故後15年間、詳細に調査追跡した結果を比較すると、汚染地域の疾病者数が20万人多かった」という。ヤブロコフ博士の手法は、汚染の度合い、事故後の経過時間など、さまざまなファクターを通して見積りを出すもので、「最初の15年間では、全世界で死者が80万人と予想。それが20年、25年と、時間の経過とともに増えていくだろう。その詳しい計算を、本書で説明した」と話した。さらに「ドイツの研究者によると、地球全体で、チェルノブイリ原発事故後に流産が増え、新生児の男子が減少しているという。生まれてこられなかった子どもたちも含めると、犠牲者の数は数千という単位ではなく、数百万人かもしれない」と話した。

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  1. 太陽のイビキ より:

    人間と核の付き合いが始まって以来、その歴史は深い隠蔽の闇に覆われ続けて来ました。
    公式な国際データが、いまだにぼんやりとした印象を与えてしまう事実の背景には、その闇の歴史があるのだと思います。
    ヤブロコフ博士のこの著書は、具体的データ、方法を示しながら、その闇に光を当てていきます。
    読んでいくうちに、ぼんやりしていたものが、実は確かに存在する具体的な脅威であるということに気づかされるでしょう。
    低線量放射能と健康の関係という、たいへん捉えにくい問題について、僕たちがどう向き合っていけば良いのか考える上で、とても参考になります。

    「東京は安全ですか?」という質問の仕方はナンセンスだと思います。
    放射能がゼロでも、生命の安全を脅かす因子は多数存在しているからです。
    しかし、もし、「放射能はそこに+αの脅威となりますか?」という質問しなおすなら、答えは間違いなく、Yes!となってかえってくると思います。
    死者も病人の数も確実に増えるということですね。

    アマゾンで見て知っていた本ですが、値段も高いので、どうしようかなーと思っていましたが、このビデオを見て、ついに決心しました。
    取材の度に被曝している、岩谷さんもまさに命がけだとなんですね。
    そういう話を聞くと、ショックです。
    絶対長生きして、仕事を続けてください。

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