「『在野の精神』は死んでいなかった!」――早稲田大学が「知的劣化」の激しい日本の政治に「NO」!吉永小百合氏、澤地久枝氏らOBも賛同! 2015.9.6

記事公開日:2015.9.12取材地: テキスト動画
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(取材 城石愛麻・沼沢純矢・記事 城石愛麻)

※9月12日 テキストを追加しました!

 「知性と想像力をもって、はびこる反知性主義に打ち勝つ」――。

 早稲田大学にて、2015年9月6日、「早稲田大学から止める!戦争法案 安保関連法案に反対する 早稲田大学全学集会」が開かれた。

 早稲田大学は、1882年の設立以来、多くのOBを各界に排出してきた。今回の集会にも、学問、芸能、政治、あらゆる方面から早稲田のOBが駆けつけた。

 俳優の吉永小百合さんや、漫画家のやくみつる氏、映画監督の是枝裕和氏、そして、「アベ政治を許さない!」という、コンビニで印刷できるプラカードを発案した澤地久枝さん。そうそうたる著名人が、声を寄せた。

 早稲田大学の伝統は「在野精神」であり、いつの時代も、どんな分野でも最もアクティブに行動する学生が集まっていた、とOBは言う。しかし、早稲田はすっかりおとなしくなってしまったようだ。今回の安倍政権の暴走に対して、これまで早稲田大学有志の動きは鈍かった。「安全保障関連法案に反対する学者の会」が、2015年6月15日にアピールを出し、「安保法案 東京大学人 緊急抗議集会」が2015年6月29日アピールを出したのに対し、「安保法案廃案を求める早稲田大学有志の会」は7月20日と、大きく出遅れた。

 それでも、こうして「早稲田大学有志の会」が今回立ち上がるに至ったのは、「学者の会」の呼びかけ人でもある、早稲田大学大学院教授・浅倉むつ子氏や、「早稲田大学有志の会」呼びかけ人の早稲田大学教授・中垣啓氏らの尽力によるところが大きい。

 早稲田大学から安倍政権・安保法案に「NO」をつきつけたことで、早稲田大学の「在野の精神」がまだまだ健在であることをアピールした形となった。

記事目次

■ハイライト

  • 集会
    • 講演 水島朝穂氏(早稲田大学法学学術院教授)「立憲主義の『存立危機事態』にいかに向き合うか ――安保関連法案は廃案以外に選択肢はない――」
    • 応援メッセージ 白井聡氏(政治経済学部卒、京都精華大学専任講師)
    • 連帯の挨拶 川島堅二氏(恵泉女学園大学学長)/小原隆治氏(安全保障関連法案の廃案を求める早稲田政経有志の会)/田村智子氏(参議院議員、第一文学部卒)〈予定〉/岩上安身(IWJ代表)/是枝裕和氏(映画監督、理工学術院教授)
    • 各界卒業生からのメッセージ披露/道浦母都子氏(歌人、第一文学部卒)の歌/水林彪氏(法学学術院特任教授)のヴィオラ演奏
    • メッセージ紹介 澤地久枝氏(作家、第二文学部卒)/辻元清美氏(衆議院議員、教育学部卒)/やくみつる氏(漫画家、商学部卒)/吉永小百合氏(俳優、第二文学部卒)
  • デモ行進 大隈講堂 → 高田馬場駅

「早稲田大学が動かなくてどうする!」早稲田を突き動かした叱咤激励の声

 「安保法案廃案を求める早稲田大学有志の会」の呼びかけ人で、早稲田大学教育総合学術院教授・中垣啓氏によると、7月20日に同会のサイト上で開始した署名は、9月6日時点で3000人を超えた。署名とともに寄せられたコメントの中には、安保法制に対し表立って反対の声を上げてこなかった早稲田大学に対し、「早稲田は何をやっているんだ!」「早稲田が動かなくてどうする!」と叱咤激励があった、と中垣氏は紹介した。

 早稲田の奮起を喜んだのも束の間、冒頭いきなり飛んできたOBの『喝』は厳しかった。

 政治経済学部を卒業した、政治学者の白井聡氏は、現・早稲田大学総長の鎌田薫氏を、「安倍政権の教育関係の審議会の場で、政府とべったりでやってきた」と批判したうえで、「早稲田の『在野の精神』、『反骨精神』は廃れて久しい」と嘆いた。そして、「大学は革命的な転換を」と呼びかけ、今回の集会がその第一歩となることを喜んだ。 白井聡氏

 「革命」の言葉に色めいた会場へ、早稲田大学と意外なつながりをもつところからも挨拶が寄せられた。

 日本でも有数の「平和学」を学べる大学である恵泉女学園大学は、早稲田大学第10代総長の村井資長氏が創立した、「平和を目指す女性の大学」だ。同大学の川島堅二氏は、挨拶の中で、「今日村井先生が早稲田大学の総長であったら、安保反対を表明しただろう」として、自身が恵泉女学園大学の名前で立ち上がった経緯を話した。

集団的自衛権を合憲にすれば、自衛隊は違憲になる。それを安倍総理は分かっているのか?

 学生の間で人気を誇る法学教授の水島朝穂氏は、大きな七色旗と、何やらふくらんだ紙袋を下げて登壇した。旗に包まれていたのは、イラク戦争で陸上自衛隊が使用した対戦車榴弾の現物、袋から出てきたのは、弾薬の数々だ。もちろん、すべて火薬の入っていない「研究資料」である。だが、日本の大学の講義教室の平和な空間に、突如として現れたそれらの「武器」は、見るものに異様な緊張を与えた。

水島朝穂氏

 参加者の緊張した面持ちなどそっちのけで、水島教授は約30分間、次々と安倍政権のインチキを暴き、「立憲主義の真正の危機」を叫んだ。

 水島教授は、これまでも自身のホームページ上で安保法案や集団的自衛権について、法的見地からその違憲性を訴えてきた。講義の冒頭で、「自衛隊合憲論者の3人(長谷部恭男、小林節、笹田栄治の三氏)が、安保法案を違憲としている意味を知っていただきたい」と熱をこめたうえで、「自衛隊を合憲とすると、集団的自衛権の行使は違憲だ」と訴えた。

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