2015/08/19 安倍総理の資金管理団体「晋和会」が政治資金収支報告書に16カ所の虚偽記載の疑い 弁護士らが検察審査会に申立て  

記事公開日:2015.8.23
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※8月23日テキストを追加しました!

 「私どもは首相の犯罪であればこそ厳格に法の遵守をお願いしなければならない。全て構成要件に該当する犯罪であることは間違いありません」——。

 安倍総理の資金管理団体「晋和会」が政治資金収支報告書に虚偽の記載を行っているとした告発は2015年7月27日、不起訴処分となった。8月19日、告発人の一人である醍醐聡・東京大学名誉教授と、代理人である澤藤統一郎弁護士、神原元弁護士、中川素充弁護士らは検察審査会に申立て、受理された。同日、醍醐氏らは参議院議員会館で記者会見を開き、経緯を説明した。

 告発・申立ての内容は、「晋和会」に寄附を行ったNHKチーフプロデューサーが職業欄に「団体職員」と明記するところを「会社役員」とするなど、16カ所の虚偽記載があり、政治資金規正法違反であるなどとするもの。審査結果が出る時期について、代理人の澤藤弁護士はIWJの質問に対し、「複雑な事案ではないので、半年かからないと思っている」と語った。

  • 出席者 田島泰彦氏、醍醐聰氏、澤藤統一郎氏、神原元氏
  • 告発人 斎藤貴男氏(ジャーナリスト)、醍醐聰氏(東京大学名誉教授)、田島泰彦氏(上智大学教授)、湯山哲守氏(京都大学元講師)
  • 代理人弁護士 澤藤統一郎氏、阪口徳雄氏、神原元氏、藤森克美氏、野上恭道氏、山本政明氏、茨木茂氏、中川素充氏、
  • 日時 2015年8月19日(水) 13:30~
  • 場所 参議院議員会館(東京都千代田区)

安倍総理の不起訴理由は「嫌疑なし」 追及の場は検察審査会へ

 2014年8月18日に醍醐氏ら4人の申立人は、安倍総理の資金管理団体「晋和会」が総務大臣に提出した2011年分、2012年分の政治資金収支報告書に虚偽記載があったと判断し、8名の弁護士を代理人として、晋和会の会計責任者を政治資金規正法第25条1項3号(政治資金収支報告書の虚偽記載)で、同会代表者の安倍晋三氏を同法同条第2項(会計責任者の選任と監督に係る注意義務違反)で、それぞれ東京地方検察庁に告発した。

 その後、2015年7月27日に同告発は不起訴処分となった。同日に担当した検事から代理人である澤藤統一郎弁護士に電話があり、口頭で「不起訴の理由は、被疑者(会計責任者)については嫌疑不十分、被疑者安倍晋三については嫌疑なし」との説明があったという。申立人、代理人はこれを不服として8月19日に検察審査会へ申立てをして受理されている。

寄付者における職業欄の表示16ヶ所が虚偽記載

 政治資金収支報告書には寄附をした者の氏名、住所及び職業欄の記載が必要である。醍醐氏は2011年分、2012年分の寄付者における職業欄の表示16ヶ所が虚偽記載であると説明した。

 「元々、政治資金規正法での虚偽記載については故意、または重過失が違反・処罰の対象という事になる。NHKの著名な番組の製作に携わった小山好晴氏(NHKチーフプロデューサー)が含まれている。本来であれば団体職員と職業欄に記載すべきところ当初は会社役員としていた。その後、会社員と訂正した。

 この事自体がすでに虚偽の記載だったという事を被疑者が認めて訂正したという事になるわけだが、さらに訂正後の会社員というのもまだ虚偽が続いていると考えられる。

 NHKの職員が時の首相の政治団体に献金をするという事の社会的意味を考えてみると、NHKの放送ガイドライン冒頭では放送の公正公平、不偏不党、信用失墜等の行為の禁止、兼業の兼職の禁止ということを全役職者が遵守すべき規範と明記している。NHKが定めた行動規範の中では私生活でも公共放送の信用を損なう行為はしませんと明記されている。

 つまりこれは本来の職務から離れたものとして行動指針に照らせば、これは重大な問題がある。国民の監視の下に置かれなければいけない政治資金収支報告書は監視が可能になる姿で開示される必要がある。その点を怠った被疑者2名の責任というのは重大なものがある」

 告発状では、他に職業欄の虚偽記載をした寄付者として、小山好晴氏の妻で評論家・金美齢氏の娘でTBSに勤める小山摩耶氏(会社役員と虚偽記載されており、後に会社員に訂正)や、すぎやまこういち氏(会社役員と虚偽記載されている。正しくは作曲家)などの名前があげられている。

澤藤弁護士「厳正な処罰が必要」

 代理人を務める澤藤弁護士は、告発と申立てをした理由について説明した。

 「私どもは首相の犯罪であればこそ厳格に法の遵守をお願いしなければならない。全て構成要件に該当する犯罪であることは間違いありません。

 政治資金規正法というのは政治とカネの汚い癒着を断つために政治資金の流れについては国民誰もが目にすることができるように透明性を確保する。説明責任を全うする事ができるようにする。そういう理念でお金の流れを目に触れるようにして国民の批判ができるような基礎資料を作る事にある。職業欄も含めて全て法廷事項になっています。

 これを守っていただけなかった事については厳正な処罰が必要だという風に思います」

動機は「ずさん」? きちんとした手続きを踏んでいないことが露呈

 職業欄に虚偽の記載をする動機について、IWJは代理人に見解を聞いた。
(松井信篤)

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