「『海猿』の名は地に落ちた」――火炎瓶テツ氏らによる「辺野古での海上抗議者弾圧やめろ! 海上保安庁抗議行動」 2015.1.16

記事公開日:2015.1.19取材地: テキスト動画
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※1月19日テキストを追加しました。
※1月17日、詳細情報を訂正いたしました。

 「政府からの不当な要求に対して、ちゃんと異議を申し立てるのが、あなたたち国土交通省の仕事でしょう」

 1月16日(金)19時半より、国土交通省前で「辺野古での海上抗議者弾圧やめろ!海上保安庁抗議行動」が行われた。

 寒風が吹きすさぶなか、辺野古基地反対のメッセージを、国土交通省庁舎に向け、ヒップホップ調のリズムに乗せながら、激しくもユーモラスに歌い上げる市民活動家・火炎瓶テツ氏や、有志の参加者たち。

 金曜日官邸前行動の直後ということもあり、30名から40名ほどの参加者が集まり、退庁する官庁職員や、道行く市民に対し、辺野古・シュワブゲートで続けられている沖縄県民たちの粘り強い抗議運動について理解と共感をうながした。

 ギター、ドラムなど、楽器が鳴らすリズムにあわせて、幾度も繰り返されるシュプレヒコールとともに、参加者たちは、海上保安庁による辺野古での弾圧に対して激しく非難した。また、有志によるスピーチが合間に挟まれ、予定終了時刻の21時を越えても容易には醒めない熱気を醸し出すこととなった。

■ハイライト

  • 日時 2015年1月16日(金) 20:20頃~
  • 場所  国土交通省前(東京都千代田区霞が関)
  • 詳細 火炎瓶テツ氏Twitter(当初の情報から、実施に当たり主催者都合にて開催場所など変更された。→変更前

民主的に粉砕された辺野古移設推進派――明らかに示された県民の民意

 慣れた手つきでマイクをとり、アッパーなテンポで場の空気を盛り上げる火炎瓶テツ氏は、辺野古基地問題に関する豊富な知識をもとに、以下のように抗議の狼煙をあげた。

 「私はさきほど、防衛省前での辺野古基地反対を訴える集会にも参加していましたが、(辺野古の)海上での抗議者への弾圧が、あまりにも目に余るため、ここ国土交通省にもやってまいりました。

 知事も、市長も、衆議院議員も、(辺野古移設)推進派は粉砕されました。粉砕というと、私の名字のように、火炎瓶が飛んだり、石が飛んだり、鉄パイプが振り下ろされたり、ということが想像されるかもしれないが、選挙によって、民主的に粉砕されたのです。

 そして、その制裁として、安倍政権がしたことといえば、14日の沖縄振興予算の減額の閣議決定です。経済制裁ですよ」

『海猿』の名は、地に落ちた――海上抗議者の強制排除と、容認される米兵の海水浴

 また、火炎瓶テツ氏は、国土交通省、海上保安庁による、辺野古ゲート前と、沖合での抗議者に対する圧力について言及した。2004年にヒットした海上保安官による海難救助作業を題材にした映画「海猿(うみざる)」を挙げて、それとはかけ離れた実態を痛烈に糾弾した。

 「翁長知事が上京している隙を狙って、陸上の抗議者を沖縄県警を使って弾圧。その根拠は道路交通法違反、と言うが、道路交通法違反かどうかの判断は、知事によってなされるべきです。ところが、『これはお願いです』と言いながら、殺人鉄板の上に80代の女性さえも引き倒す。

 経済制裁という、真綿で首を絞めるような暴力、そして直接的な暴力。もうこれは政治という名に値しません。中学校のクラスの中のいじめです。あなたたち(国土交通省)は、その一翼を担ってしまっているんですよ。汚らわしいとは思わないのか。『海猿』の名は、地に落ちた。

 海上の抗議者のすぐ近くで、米兵が海水浴しているらしいのです。工事現場のフロートの内側で泳いでいたそうです。しかもその情景が中継で写っていました。抗議者の人が、『あれはいいのか』と訊ねたところ、海上保安官は答えませんでしたね。

 あの米兵たちは、工事を妨害していないのですか? この国は一体どうなっているんでしょう。さじ加減ひとつで犯罪者にされたり、されなかったり。

 福島瑞穂参議院議員(社民党)が、『なぜ(抗議者の)カヌー隊が拘束されているか』と法的根拠を質問した時、『いえ、拘束しているのではありません、お体をお運び差し上げただけです』という回答を受けたのです。だったら、危険な工事現場の内側で泳いでいる米兵も、お体をお運び差し上げ、母国へ帰さなければならないのではないでしょうか」

マスメディアが報じない現場から

(…会員ページにつづく)

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