2月9日(日)、投開票された東京都知事選。IWJでは、開票状況を見守る主要4候補の選対事務所から中継を行った。
開票時間20時を過ぎて間もなく、NHKが舛添要一候補の当確を報じ、その後、拍手に迎えられて舛添候補が入場。組織票を駆使した勝利であるからか、余裕の勝利であるからか、迎える議員らの笑みは少なめだった。
舛添事務所の会場は、溢れかえるほどの報道陣、関係者、支援議員・団体がつめかけるも、当選があらかじめ分かっていたかのような、落ち着いた熱のない雰囲気につつまれていた。
(IWJ・安斎さや香、松井信篤)
特集 2014東京都知事選
2月9日(日)、投開票された東京都知事選。IWJでは、開票状況を見守る主要4候補の選対事務所から中継を行った。
開票時間20時を過ぎて間もなく、NHKが舛添要一候補の当確を報じ、その後、拍手に迎えられて舛添候補が入場。組織票を駆使した勝利であるからか、余裕の勝利であるからか、迎える議員らの笑みは少なめだった。
舛添事務所の会場は、溢れかえるほどの報道陣、関係者、支援議員・団体がつめかけるも、当選があらかじめ分かっていたかのような、落ち着いた熱のない雰囲気につつまれていた。
■全編動画
当確が報じられた直後、前列のスチールカメラマンに対して、「おい、立つな、立つな、マスコミ!」と関係議員のヤジの声が飛んだ。周りにいた記者からは「瞬殺だったね」と笑い合う声が聞かれ、「宇都宮さん2位?細川さんは?」という記者のささやく声も確認できた。
しかし、それを周りの記者から「静かにして」と注意されていた。報道関係者がひな壇付近で立ち止まったり、所定の位置から少しはずれたりすると、すぐさま注意が入るなど、ピリついた空気も感じられた。
舛添候補が入場して、すぐに万歳三唱があり、その後、支援者らへ挨拶した。
「皆さん、ありがとうございました。皆さんのおかげで勝つことができました。心から感謝申し上げます」
その後、共同インタビューに入り、代表のNHKが質問。
NHK「勝因は?」
舛添氏「ひたすら政策を訴え、全域を回り、最もたくさんの有権者のみなさんと対話をした。これに尽きると思います」
関係者から、「その通り!」の声。
NHK「都知事として、何から取り組んでいきますか?」
舛添氏「東京を世界一の街にするということで、福祉、防災、経済、2020年のオリンピック・パラリンピックを成功させること。着実にやっていきたい」
NHK「具体的に何を重視していきたいか」
舛添氏「さまざまな面があるが、世界中から来られた皆さんから『この街は素晴らしい』と、あらゆる面において全力をあげて東京の魅力を発信していきたい」
NHK「社会保障について、何を重視していきたいか」
舛添氏「出産、子育て、医療、介護、雇用、年金、これは皆さんの生活に密着していますから、全てにおいて、厚労大臣の経験を活かしながらさらに前に進みたい」
NHK「具体的にどのような政策に力を入れていきたいか」
舛添氏「一つは待機児童を4年間でゼロにする。待機高齢者も全力をあげて減らしていく」
NHK「首都直下型地震の対策について」
舛添氏「例えば、電柱を地中に埋める、交通体系全体の見直し、木造密集地域が火事になると大変、水の被害もある。細かに現地を歩いて大きな都市改造プランを作りたい」
NHK「原発についてのスタンスについて」
舛添氏「福島原発事故の惨状には声も出なかった。原発に依存する体制を少しずつ減らしていくのが重要。しかし、東京は電力の最大の消費地。供給地のことも考えないといけない。国全体との調整も必要。
東京都民ができることは、自らの手で太陽光、地下水、バイオマス、あらゆる手を使ってエネルギーを見出す。自然エネルギー・再生可能エネルギーの比率は東京の全エネルギーのわずか6%。これを20まであげたい。その分原発依存が下げられる」
共同インタビューが終了し、花束贈呈の後、再度、舛添氏が感謝の意を述べ、支援者の挨拶が続いた。
挨拶をしたのは、都議会公明党・中島義雄幹事長、都議会自民党・吉原修幹事長、世界一の東京をつくる会・深谷隆司選対本部長、連合東京会長・大野博氏、公明党都連本部代表・高木陽介衆議院議員、自民党都連会長・石原伸晃衆議院議員、自民党都連幹事長・内田茂議員(発言順)。
8時15分頃に挨拶が終了。ここでほとんどの議員がさっそうと退出し、各局による舛添氏への単独インタビューが延々と続いた。
選対ボランティアが20名ほどいたが、ほぼ全員がその後、奥の控室へと引き上げてしまったため、IWJは、会場にかけつけていた支援団体にインタビューを実施。ところが、取材途中で関係者に撮影を止められ、取材を終了した。
舛添氏は勝因について、「最も有権者と対話したから」だと語った。果たしてそうだろうか。街頭演説の突然のスケジュール変更や遅刻が目立ち、他の主要候補者と比べて、舛添氏の演説を聞く聴衆の数は、少なかったとの報告をよく耳にした。
しかし、投票率は46.14%と、過去3番目に低い数値を記録。浮動票が動くことはなく、結果的に組織票で固めた舛添氏が圧倒的勝利を勝ち得た。
開票センターの現場では、舛添氏の過去の疑惑や問題点について、現場の空気からも分かるように、記者らが追及できるような段取りにはされていなかった。むしろ、あらかじめ、そういった波紋を呼ぶような質問をさせないよう、対応が取られていたのかもしれない。
IWJは今後も、舛添氏の問題を追及していくが、数々のスキャンダルを抱える舛添氏は、今後、オープンな記者会見を新都知事として設けていくのか、引き締めを強化させてしまうのか、その動向が注目される。
《開票時間20時を過ぎて間もなく、NHKが舛添要一候補の当確を報じ》というのは、素人には中々理解し難いところだ。何でそんなに早く結果が出るのか。
銀座でマック赤坂氏がおっしゃったように、《最初から当選者が決まってるんです》《投票率が30パーセントなのは7割の人が当選者が決まっているから行かない》という演説が耳にこびりついています。《最初から決まっている、選挙なんかお祭りだ、形式的な手続きです、だから投票所なんか行くわけがない》という説明は投票率が低い説明としては十分だろう。特に猪瀬票の票数は有り得ない数字だった。
《「不正をやられてしまう心配をしています。そうでない限り閑古鳥が鳴いている選挙演説しかなさらない方が一位の筈は絶対に無いです。」》という、実際に開票に立ち会った女性の証言も忘れられません。舛添要一候補の場合には《閑古鳥が鳴いている選挙演説》そのものだった。やはり《普通票は500票ずつ増えて行くのに、急に一万票増えた人》なんだろうか。
不正の温床と言われている期日前投票は以前は不在者投票と呼ばれ、ある巨大宗教団体が友人知人を連れて行くのに使われた不正の温床であった。自公政権はそれを合法化したが、東京都民の多くの人は不正が行われる恐れが有るので投票日当日までは投票に行かなかったが、今回は雪の影響で投票率が下がったと見るのが一番自然なものの見方である。
しかし、午後からは雪かきができて人が歩ける状態であったので、雪があがった投票日当日の投票率が低いとするのは23区では無理が有るだろう。票の再チェックをさせないようでは、不正が行われたと言われても仕方がない。インチキ選挙でつくられた法律や条令には従わなくなるので、為政者は公正明大に選挙を行い有権者の信用を失わないように注意が必要だ。