2013年8月8日(木)20時より、東京都渋谷区で「日本アーティスト有意識者会議(NAU)第7回放送」が行われた。7月の参議院議員選挙で、三宅洋平氏の選挙アドバイザーを務めた斎藤まさし氏をゲストに迎え、独自の選挙運動を振り返るとともに、3年後の参院選へ向けて、これからのビジョンを語り合った。
※8月8日収録の録画を8月10日18時より配信しました。
(IWJテキストスタッフ・富山/奥松)
2013年8月8日(木)20時より、東京都渋谷区で「日本アーティスト有意識者会議(NAU)第7回放送」が行われた。7月の参議院議員選挙で、三宅洋平氏の選挙アドバイザーを務めた斎藤まさし氏をゲストに迎え、独自の選挙運動を振り返るとともに、3年後の参院選へ向けて、これからのビジョンを語り合った。
※8月8日収録の録画を8月10日18時より配信しました。
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はじめに、今回の参院選で自身が獲得した17万票の意味について問われた三宅洋平氏は、「この選挙で、何かを共有した17万6970人のメッセンジャーである皆が、今後、お互いを知り合い、意見の差異を乗り越えて活動するためには、無形の集団を大事にするべきだと思う。しかし、情報社会は高度な伝言ゲームが要求される。選挙を通じて、個々人のメディアリテラシーや、情報咀嚼力を上げることが必要だと感じた」と述べた。
三宅氏は、日本の選挙制度について、600万円という国際的に見ても高額な供託金の問題を指摘した上で、「完璧な選挙制度はあり得ず、今の時代に合った選挙制度を考えれば良いと思う。現在の日本の政治は、弱者や新規参入者を排除していくシステムの上に成り立っている。名も無き市民、お金のない市民が出馬できるように、多様な価値を社会に反映させるために、障壁はもっと低くした方が良いと思う」と話した。
また、選挙を終えてからの、東京で取材を受けた日々や、選挙期間中に家を空けていたため、沖縄の自宅の畑がジャングル化したエピソードなどを語った。地元の人々の反応については、「得票率に関しては、沖縄が全国で一番高かった。沖縄の人々からは『引き続き頼むよ』というムードを感じている。3年後に選挙に出るときは、畑を維持できるような、選挙のために暮らしを犠牲にしない活動をしていく。選挙を通じて、国会議員の就労形態をホワイトにしないといけない、とも思った」と述べた。
続いて、市民の党の党首であり、三宅氏の選挙アドバイザーとして活躍した斉藤まさし氏を交えて、今回の選挙について振り返った。三宅氏は「斎藤さんからは、『神奈川選挙区から出れば、全国比例の5倍近く当選の確率が上がる』と言われ、直前まで悩んだ。だが、改憲や原発再稼働、環境問題に対して、意見を同じくする人たちを全国的に立ち上がらせるのが、今回の目的だったため、全国比例に決めた。斎藤さんを信用できたのは、最終的なジャッジを自分に任せてくれたから」と明かした。
斎藤氏は「洋平の選挙のために身体を動かしてくれた人たちが、把握できないくらいいる。誰が指図したわけでもないのに、見えないところで動いていた人の数と、その想いに助けられたことを、ぜひ伝えたい」と話した。それに関連して三宅氏は、「自分の生活を横に置いて、僕の選挙を手伝った人々に対して、工作だの、金が動いているだのと、一部の人が言っている。それは、選挙の当落よりも問題。皆の真心を馬鹿にする人が信じられない」と憤り、「自分の名前と顔を晒さない意見に、説得力はない。これは国際的にスタンダードな考え方だ。意見を表明して議論できる人が、今後、どれだけ現れるかが重要だ」と語った。
「世界から戦争、餓え、原発をなくすためには、世界の市民の合意形成が必要」と訴える三宅氏は、「楽しく、本気で、世界を平和にするというビジョンに沿って、深刻になる必要はないが、真剣になってほしい。今回の選挙を通じて、少なくとも17万6970人の市民が動き始めた。友だちや家族に接するのと同じ気持ちで、皆の幸せを目指して、国づくりをしていきたい」と述べ、最後にボランティアの人たちへ拍手を送り、一本締めで締めた。