【文化】ひとりの無理より全員の余力で作る政治 ~日本アーティスト有意識者会議(NAU)第5回放送 2013.4.23

記事公開日:2013.4.23 テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・富山/奥松)

 2013年4月23日(火)20時から、第5回日本アーティスト有意識者会議(NAU)が行われた。

 夏の参院選への出馬準備を進める三宅洋平氏は、「政治家のせいにする前に、自分たちが当事者意識を持って、おまかせ民主主義から脱却しなければいけない」と述べて、政治資金の集め方や、理想の運用の仕方、政策などについて語った。

■全編動画

  • 出演 三宅洋平氏(ミュージシャン)/岡本俊浩氏(ライター)
  • ゲスト COMA-CHI氏(ラッパー)富樫泰良氏
  • 日時 2013年4月23日(火)20:00~

 前回の放送で、政治資金を集めるため、口座開設の告知をした三宅氏は、その後、現在までに約40名の支持者から60万円ほどの金額が振り込まれたことを報告し、「現在、嘘のような本当の話が進行中である。今回の体験を通じて、お金というのはメソッドではなく、使い道の問題であり、お金の見方も変わってきた。小さいようで、本当に大きな、皆からの1万円は、支持してくれる人たちの想いを可視化するために必要なもの。大事にしたい」と語った。

 続いて、集めた資金を何に使うのかについて、まず、選挙の供託金に600万円が必要ということ、政治を身近にするため、選挙をフェスのように仕立て上げる運営資金が必要になってくることを説明した。また、長期的には、教育制度を例に挙げ、「NAUの中で、学校法人を設立するなど、理念を言葉で語るだけではなく、実際にやってみて、世に問いかけていこうと考えている。助け合い社会の雛形を作っていきたい」と述べた。さらに、経済主導の均質化された社会を目指す世界の大きな流れを問題視し、「何が地球のためになるのか、何が人間のためになるのか、しっかりと考えなければいけない。長期的な構想を考えると、戦争のない社会を築いていくため、経済重視の世界の流れに対抗するためには、財力も求められてくる。自分が選挙に出馬するにあたって打ち出したいのは、軍需産業からの脱却である」と語り、『全ての武器を楽器に』という、喜納昌吉氏の言葉を大きく打ち出した選挙ポスターの構想を話した。

 政策ビジョンについては、「官僚と国民の関係改善や、市民による情報機関などが、構想の段階にある。これを文字化して、皆さんにわかりやすく示したい。そして、これを叩き台に、皆さんを交えて話し合い、プランを練っていきたい。選挙に出るにあたって、周囲から『応援してます』という言葉を良く掛けられるが、皆さんも当事者として頑張ってほしいと思う。また、周囲の人間に呼びかけ、皆で選挙に行く機運を高めてほしい」と語った。

 番組の後半、ゲストとして招かれたCOMA-CHI氏は、メジャーでの音楽活動や原発事故を通して、経済中心の社会に気付き、失望していった経緯を語り、「今の国会議員は、命や地球、愛について語れていないと思う。そういった、本当に大切なことをメインに語り、政策を打ち出せる存在が必要である」と述べた。現在、高校生で、クラブワールドピースジャパン理事長・元代表の富樫泰良氏は、「原発事故で、日本の抱える問題点に気付き、実際に行動する高校生がたくさん現れた。現在、法律を作っている議員と、僕たちでは、守りたいものが根本的に違う。僕たちが守りたいものは、お金や利権ではなく、家族や自然環境である」と語った。

 三宅氏は「現状を政治家のせいにする前に、自分たちが当事者意識を持って、おまかせ民主主義から脱却しなければいけない。選挙を通じて、皆がどう賢くなっていくか。全員が政治に参加する雛形を作っていきたい」と語った。

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