緊急学習会「震災がれきを受け入れていいのか ~がれき広域処理と放射能汚染の問題点~」 2012.4.7

記事公開日:2012.4.8取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・久保元)

 2012年4月7日(土)、沖縄県那覇市の沖縄大学同窓会館で、「緊急学習会『震災がれきを受け入れていいのか~がれき広域処理と放射能汚染の問題点~』」と題した講演が開かれた。沖縄大学地域研究所などが主催し、沖縄大学教授の桜井国俊氏、東京都市大学元教授の青山貞一氏、琉球大学名誉教授の矢ヶ崎克馬氏が、広域処理に関連する講演を行った。

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  • 日時 2012年4月7日(土)
  • 場所 沖縄大学同窓会館(沖縄県那覇市)

 桜井氏は、「脆弱な島嶼(とうしょ)環境とごみ問題」と題して講演した。「島嶼での環境問題を考えるとき、本土と同質で捉えるわけにはいかないと述べ、家電製品リサイクルにおける輸送費用負担を忌避した不法投棄の問題を例に挙げた。また、「沖縄を大事にすることは島嶼環境の捉え方」とし、「太平洋の島々における水問題、環境問題、廃棄物問題に学べることが多い」と語った。そして、日本特有の焼却主義を「問い直すべき」とし、「焼却は大型の炉が必要となるため、島嶼環境には馴染まない。できるだけ分別してリサイクルし、焼かないという考え方が沖縄にも必要」とした。その上で、震災で発生した瓦礫を、膨大な費用を掛けて沖縄に運ぶことについて、「お金をもう少し賢く使うことが必要。放射性物質を含む瓦礫を、汚染が少ない西日本に運んで汚すべきでない」と批判した。

 青山氏は、「広域処理の背景と問題点」と題して講演した。「世界の地震や津波の1割が日本で起こっている」とし、「危険性を過小評価して原子力政策を推進した結果、原発事故は起こるべくして起こった。人災である」と指摘した。さらに、「ほぼ100年周期で津波が起きていたことが分かっていたにもかかわらず、高台移転を講じず1200億円も掛けて造った堤防も機能しなかった」とし、「津波被害ですら、半分は人災である」と指摘した。その上で、青山氏は、わが国の科学至上主義を批判するとともに、「放射能に汚染された物質は、汚染レベルが高いところに集めて封じ込めるのが鉄則。汚染の全国化は防ぐべき」と述べた。

 矢ヶ崎氏は、「内部被曝をめぐって」と題して講演した。「国は、原爆症の認定において、内部被曝という概念を無視した」とした。政府が原発事故後の被曝許容限度を年間20ミリシーベルトに設定したことについても、「東電や政府の賠償責任を非常に軽くするための数値である」とし、「政府が、人々の健康を守ることを律儀に考えているのであれば、こんな政策を行うはずがない」と述べ、政府の対応を批判した。また、政府が決めた食品の新基準について、「ドイツでは、大人は食品1キログラムあたり8ベクレル、子供は4ベクレル。日本では、大人100ベクレル、子供50ベクレル。とんでもない数値だ」と批判した。その上で、「汚染されていない食材をいかにして確保するか、しっかり考えないと、これからの日本はもたない」とし、「汚染は100年続く。非汚染地帯の休耕地を活用して、農産物の大増産を行うべき」と持論を述べた。

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