衆議院、参議院を通過した「環境法改正」。この改正により、放射性廃棄物の規制権限が環境省に集約されるのでは、という懸念の声があがっている。
環境ジャーナリストの青木泰氏、藤原寿和氏らが12日、緊急院内集会を開き、その問題点を指摘した。そもそも環境法には、放射性物質の規制が盛り込まれておらず、以前から改正の必要性が叫ばれていた。今回満を持して改正が行われることになったが、蓋を開けてみると、「放射性物質」の定義は3物質に限定され、さらに都道府県から「放射性物質の常時監視義務」を奪い、環境省に権限を集中させるものだった。
青木氏らは、この環境法改正によって、地元自治体の反対が根強い「高濃度放射性廃棄物の焼却」やそれらの「再利用」と「流通」を環境省が推し進めながら、それらを常時監視する、というダブルスタンダードの下、規制のすり抜けが懸念されると警鐘を鳴らした。