「津波、配管ともに安全性は保てている」 関電、規制庁に報告 ~第12回大飯発電所3・4号機の現状に関する評価会合 2013.6.13

記事公開日:2013.6.13取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・富田/奥松)

 2013年6月13日(木) 14時から、東京都港区にある原子力規制委員会で「第12回大飯発電所3・4号機の現状に関する評価会合」が行われた。

 今回も、プラント関係の議論であるため、島﨑邦彦委員長代理は欠席。規制委員会の更田豊志氏が司会進行役を務め、一昨日の会合で積み残された案件に関連する議論が交わされた。

■全編動画

    議題

  1. 大飯発電所3・4号機の現状に関する評価
  2. その他
  • 日時 2013年6月13日(木) 14:00〜
  • 場所 原子力規制委員会(東京都港区)

 まずは耐震評価について、関西電力が説明した。前回の会合で規制委員会側から出された、資料の記載方法を巡る改善要求は、この日に提出された資料に反映されていた。

 一方の、「配管系に新たな設計評価手法(時刻歴応答解析)を適用する際の、地盤物性や建屋剛性の不確かさの考慮について説明してほしい」との前回会合時の要求に対しては、関西電力は「従来手法(スペクトルモーダル解析)では、(地震でその設備がどれだけ揺れるかを示す)床応答スペクトルの周期方向1割増減の拡幅で『考慮』しているが、これに相当する裕度(許容範囲)は1.3 倍程度。1次冷却材設備配管、主給水設備配管などは、いずれも裕度が2倍以上だから、十分カバーできる」と安全性を主張した。

 これに対し、原子力規制庁は「示された数値については、今後のヒアリングで確認したい」と述べた。

 津波対策に関する説明では、福井県想定の若狭海丘列付近断層による津波と、隠岐トラフの海底地すべりによる津波を足し合わせた津波への、施設の安全性の追加報告が、関西電力よりあった。

 その後の内部溢水についての議論では、出された資料に、前回会合で蒸気発生検知への流用が疑問視された火災報知器は見あたらず、関西電力は「監視カメラを活用した早期検知」を重ねて強調した。規制委員会の更田氏は「監視カメラなど使わなくても、もっと簡素なやり方があるのではないか」と発言しており、これを受け、関西電力は「ほかの選択肢も検討してみたい」と表明した。

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