原子力災害対策指針の改定原案に対するパブコメが5月上旬に締め切られ、規制庁は届いた意見を精査。その上で、指針の記述を修正した。意見の多くは、緊急時モニタリングと安定ヨウ素剤の配布と服用の2点に関するもの。
例えば、緊急時モニタリングにおける「関係者」について。パブコメの意見を取り入れ、主体を具体化すべきという意見に対して、「国、地方公共団体、原子力事業者」などに置きかえ、修正。緊急時モニタリングの結果の公表について、原子力事業者からの「協力」を、「放出源の情報を提供すべきであることを明確化した。
その他、子どもへの甲状腺被ばくの対応について、原案では避難時には、子どもを優先して配布するとなっている。パブコメの意見では、事前に入手し、配布しておくべきではないかという指摘があった。これに対し、現段階では数が不足しているが、入手可能になった時点で、指針に変更を加えていく方針を示した。
パブコメは4月10日から一ヶ月間実施。規制委員会に届いた意見は345通にのぼった。