日本軍による慰安婦の強制連行を認め、謝罪と反省を表明した「河野談話」について、新藤義孝総務大臣は、政府の方針をそのまま踏襲し、継承していく考えを示した。31日に行われた閣議後の記者会見でIWJからの質問に答えた。
特集 戦争の代償と歴史認識
日本軍による慰安婦の強制連行を認め、謝罪と反省を表明した「河野談話」について、新藤義孝総務大臣は、政府の方針をそのまま踏襲し、継承していく考えを示した。31日に行われた閣議後の記者会見でIWJからの質問に答えた。
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昨年11月4日付の米国ニュージャージー州の地元紙に掲載された「河野談話」の内容を一部否定する意見広告に、新藤総務相は賛同者として名を連ねていた。この意見広告は、日本軍による強制性を否定した上で、「(慰安婦は)公娼制度の下で働いていた」などと日本政府の責任を否定する内容となっている。
しかし一方で、5月24日、安倍内閣は「河野談話」を継承するとの答弁書を閣議決定した。当然、新藤総務相もこれに賛同したはずだが、そうなると米地元紙の意見広告に賛同した際の見解と大きく食い違う。
この点について、31日の記者会見でIWJが質問すると、新藤総務相は「閣僚としては日本国の方針の中で行動していくべきだと思っております」と答え、今は一議員としての活動とは異なり、政府の見解を踏襲して行動していく、との見解を示した。