2011年5月29日(日)、京都大学原子炉実験所にて、京都大学原子炉実験所今中哲二助教のインタビューを行った今中氏は、日本の原子力開発に疑念を抱き、今の研究に取り組み始めたと話し、チェルノブイリや福島の状況を後世に正確に伝えていくことの必要性を語った。
2011年5月29日(日)、京都大学原子炉実験所にて、京都大学原子炉実験所今中哲二助教のインタビューを行った今中氏は、日本の原子力開発に疑念を抱き、今の研究に取り組み始めたと話し、チェルノブイリや福島の状況を後世に正確に伝えていくことの必要性を語った。
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サポート会員 新規会員登録単品購入 550円 (会員以外)単品購入 55円 (一般会員) (一般会員の方は、ページ内「単品購入 55円」をもう一度クリック)研究テーマについて、原子力のありかたに疑問を持っていたことから、原子力開発が持っているマイナス部分をテーマにしたと述べた。内容としては、広島原爆の放射線量評価、チェルノブイリの研究をやってきたと話し、20世紀の原子力開発がやった不始末のいろいろを専門家として記録することが仕事だと語った。
原子力の不始末を残すことで、未来の人がこんな資料があるというのを残しておくのが仕事だと語った。チェルノブイリ事故が起きて、放射能汚染が発生し、その結果どういうことがあったのか。チェルノブイリのこと、旧ソ連のことをまとめれば定年になると思っていたら、福島原発事故が起きたと話した。
現状は、どうしていいか整理できていないと話したが、福島や周囲で起きていることをみて、チェルノブイリで勉強してきたことが役立つと話した。
福島事故の初期対応に関して、災害対策基本法において原子力災害がありその中に事故対応が決まっているとし、10km圏の市町村には防災業務計画があると話した。そのため、原発がある大熊町、双葉町では事故が起きると自動的に発動され対応できた。
しかし、それに入っていない飯舘村にどう対応するかを判断できない役人は応用力がゼロだと話した。原子力工学は、常に最悪の事態を考えてそれにどう対応するかを考えることが必要だが、今の安全委員会等は希望的観測をもとに事実を押さえずに話を組み立てていると指摘した。
これが混乱の原因とし、保安院、安全委員会は事故が起きることを今まで本気で考えてこなかったことが問題だと指摘した。
内部被曝にはわからない部分があると話し、チェルノブイリの汚染地域で今も病気が増えているという話があることを紹介した。原因については、今はわからないが、福島で問題となるセシウムは放射能全般でみたとき、被曝線量を見積もりやすいことから、できるだけわかるように説明していきたいと語った。
また、健康影響を考えた時に神経質になるかどうかは人によりレベルがあるが、ICRPの数字を意味合いもわからず、勝手に解釈して、子供が20mSv/年浴びてもいいというのは、大きすぎる値と指摘した。年平均で20mSvは放射線を扱う人間が浴びる量であるから、一般の子供に適用していい線量ではないとした。
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