記者会見「原発にさようなら集会」&「原発にさようなら1000万人署名」のスタートに当たって 2011.6.15

記事公開日:2011.6.15取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・柴崎)

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 2011年6月15日、東京千代田区のアルカディア市ヶ谷で、記者会見「『原発にさようなら集会』&『原発にさようなら1000万人署名』のスタートに当たって」が行われた。会見を行ったのは、ライターでジャーナリストでもある鎌田慧氏、ノンフィクション作家の澤地久枝氏、経済評論家の内橋克人氏の3人だ。

  • 出席者 鎌田慧氏、澤地久枝氏、内橋克人氏
  • 日時 2011年6月15日(水)
  • 場所 アルカディア市ヶ谷(東京千代田区)

 鎌田慧氏は「福島での事故は国際的な大問題であり、ドイツ、イタリア、スイス、台湾等で脱原発の方向へ向かっていて、ヨーロッパでは20万30万の大集会になっている。当事者である日本で大規模の集会ができないかと考えた。一千万署名と、明治公園で9月19日、ヨーロッパに負けないような大きい力を発揮したい」と、澤地久枝氏は、「まだ何の相談もしていないが、共通するのは原発を止めたいということだ。一千万人の数は政治家が無視できない、人が動く数だ。自分の意見が持てる人なら年齢制限無しに一千万人自筆署名を集めたい」とそれぞれ署名との集会の目的と動機を語った。

 内橋克人氏は「島根原発の第二号炉を増設するとき、原子力安全委員会の公開ヒアリングは話を聞くだけで、応答の無い合意なき国策を進めるための儀式だった。市民の獏とした不安こそがこれからのリスク社会で最も重要な平衡感覚であり、それを一切無視した技術開発はありえない。自由なエネルギー選択があって技術は進むが、日本は原子力に特化することによって選択の幅を狭めてしまった。戦前における軍需産業の姿を戦後の原子力産業にみる。これを止めなければならない」と日本の原子力行政の過去の問題点を指摘した。

 質疑応答において、鎌田氏は「様々なところに拡がっている脱原発の運動とどう一緒にやっていくかが問題だ。核武装の無い国で脱原発が動いている。核をなくそうという運動になっていくはずだ」と今後の展望を述べ、内橋氏は「乗り越えるべき困難は大きい。電気事業連合会は雑誌に対して厳しい攻撃を何度も繰り返し萎縮させる。教育で小・中・高校生と巨大な資金を投じた副読本と教員指導要領を作り、原子力の安全神話を教え込んでいく。そして広告費で著名人を使い、疑うものを時代遅れと思わせていく。新自由主義批判は一過性だったが、今回はそうはいかない。その影響は2、30年続く」と運動のハードルの高さを警鐘した。

 澤地氏は「人間が核エネルギーを引き出した時に、私たちは終末に向かって歩きだした。効率主義の利益最優先の、日本の戦後の国の在り方が問題だと思う」などと強く訴えた。

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