2021年12月2日午前9時30分より、東京・衆議院第一議員会館にて、国民民主党 玉木雄一郎代表の定例記者会見が開催された。
会見冒頭、玉木代表より、新企画「国民民主党 候補者公募」についての説明が行われた。
この企画は、「来たれ!解決のエキスパート」をキャッチコピー、そして「停滞するこの国を動かすため 私たちは『対決よりも解決』を選ぶ」をサブコピーとし、この日の会見で司会を務めた国民民主党・参議院議員 伊藤孝恵氏を特命人事部長として展開されるものである。伊藤氏自身も2015年の公募に応募して政治家のキャリアを開始したとのことであった。
来年の参議院議員選挙を見据え、国民民主党への認知、理解、支持を広げることを目的とし、今後、玉木代表による全国行脚が行われ、国政及び地方選挙への人材発掘が行われる。
12月2日午後6時には公募の特設ページが開設され、12月9日午後8時からは公式YouTubeで「第1回政治家説明会」が開催される。
候補者公募についての玉木代表による説明後、この企画について、各記者と玉木代表との質疑応答が行われた。
公募の件に続いて、玉木代表より、来週から開催となる臨時国会等、その他の事項についての報告があり、その後、質疑応答となった。
IWJ記者は、憲法改正について、玉木代表に質問した。
IWJ記者「芳野友子・連合会長は、11月28日、テレビ番組に出演し、2022年夏の参院選に向け『立憲民主党、国民民主党、連合が協力し合って戦える関係をつくっていきたい』と述べ、『立民と国民民主の合流は今後、求めていきたい』と強調したと言われています。
また、玉木代表は、11月4日、芳野・連合会長との会談において、『共産党とは安全保障などの基本政策が異なり一線を画すべきだ』との認識で一致したと報道されています。
連合は、立憲民主党を、いわば右傾化させ改憲勢力に引き入れたいと考えているとしか思えませんが、野党の一員である国民民主党の代表として、玉木さんの認識、特に改憲の中で最も優先されるのは緊急事態条項であると、自民党が本音を明らかにした件と、今回、この内閣戦時独裁条項を是とするのか、否とするのか、明確にご回答頂けますでしょうか?」
玉木代表「ちょと、最後の質問をもう一回言ってもらえますか? その、右傾化勢力云々のところ…」
IWJ記者「立憲民主党を、いわば、ですけども、右傾化して、改憲勢力のほうに引っ張っていこうとしているのではないか…」
玉木代表「連合が? 我々が? 立憲民主党が?」
IWJ記者「立憲民主党を右傾化して、改憲勢力のほうへ…」
玉木代表「国民民主党ではなくて?」
IWJ記者「国民民主党さんは、元々改憲の方だと思っていますが、そこに立憲民主を巻き込もうとしている…」
玉木代表「なるほど、なるほど。…そういうステレオタイプな議論から、そろそろ卒業したほうがいいな、というのが、我々の考えです。
改憲の議論をしたら『右』で『戦争』でというのではなくて、我々の認識は、例えば、9条に関して言えば、『陸・海・空、その他の戦力を保持しない』って書いてるにもかかわらず、集団的自衛権まで、あの条文で認められるようになっているのは、憲法の規範性がまったく失われてしまっていて、いわば、檻からもうライオンが外に出ているのに、その古い檻を守ろう守ろうと言っても、ライオンがウロウロウロウロしているので、であれば、新しい檻を作って、少し範囲は広がるけれども、『ここまでしか行きませんよ』という『新たな枠』を入れないと、何ら公権力の行使、とりわけ、軍事的な公権力の行使に対して、何の憲法上の歯止めもなくなっている状況が、立憲主義の観点から危ないんじゃないのか、と議論している。
むしろ、我々は戦争をしないようにもっていきたいと考えているので、憲法の議論をしたことをもって、『右傾化だ』『戦争だ』となる議論から早く卒業を日本はしないと、まともな憲法議論ができないのではないかと思ってますので、ちょっと質問に直接お答えしていないかもしれませんけども、そういう議論を乗り越えて、国民のための憲法議論を、静かに進めていきたいと、考えております」
玉木代表からの説明・報告、及び各社記者との質疑応答についての詳細は、ぜひ全編動画を御覧いただきたい。