政権交代を実現できなかったことに、メディアの伝え方を批判しつつ「もっと大胆な経済政策、消費税0%まで踏み込んでもよかった。何度もチャンスはない」と山本代表~10.31第49回 衆議院選挙 れいわ新選組 開票センター 2021.10.31

記事公開日:2021.11.11取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(取材、文・田上壮彌)

 衆院選投開票日の2021年10月31日深夜、日付が変わる午前0時頃、第49回 衆議院選挙 れいわ新選組 開票センターで、山本太郎代表の記者会見が行われた。

 この会見が行われた時点では、れいわ新選組の確定した議席数はまだ0であり、記者から「現在の状況をどう思うか、議席獲得は可能だと思うか」との質問を受け、山本代表は「さっぱりわかりません。皆さんと一緒です」「できる限りのことはやった」と答えた。

 また、山本氏が一時出馬を表明していた東京8区での野党共闘の成果を問われると、山本代表は次のように答えた。

 「東京8区について、(野党候補が)選挙区で勝ち抜いたということは、非常に素晴らしい。そう思います。

 吉田(晴美・立憲民主党)さんがこれまでやられてきた活動、東京8区において、しっかりと根を張って、そして人々の声を聞き続けてきたということが花開いたんだろうというふうに思います。

 一時は、私もそこから立つという言葉もありましたけれども、結果、私が引き、(吉田氏が)野党統一候補となった。

 もちろん、共産党の候補者も一番、根を長く張ってやられていた方ですけど、その方も降りて、統一候補になり、そして、選挙区で勝つのがほぼ無理だろうと思われていたような地域を撃破していたということは、非常に意味のあることだ、非常に象徴的な選挙区になったということだと思います」。

 また、「(この時点で)各社の情勢を見る限り、自民党が過半数とるとの予想がされており、政権交代の必要性を訴えていた代表はどのようにお考えですか?」との問いに、山本代表は、以下のように答えた。

 「政権交代を今回、実際に実現するんだということを、目標としてあったと思うんですよ。

 野党共闘という部分は、なので、それが実際に野党共闘によって政権交代というものが、今回起こらなかったということに関して、何が足りなかったかという部分で、ここに対しての点検は必要だろうなと思います」

 さらに、記者から「何が足りなかったか、今考えられること何かありますか?」との、続けての問いには、以下のように答えた。

 「すべての開票が終わったわけではないので、あくまでも、その各社の推測といいますか、そういったものをもとに、すべてが本当は出そろったところでの評価というものになっていかなければ、ちょっとフェアではないかなと思いますが、やはり政権交代が起これば、何が始まるのか、何が変わるのか、というところに対してのアプローチというのは、もっと濃くていいと、自分自身そう思います。

 それは自分自身が、今、1つの小さな政党の代表を務めているという立場から見るのではなく、有権者側として、情報を受け取る、そういった目線でのお話です。

 今、話しているのは、要は、野党が塊になって政権交代していくんだよ、というものに対して、あまりそこまで情報が濃密じゃなかったかなと、私は思います。

 それはメディアの伝え方というのもあるでしょう。例えばですけど、自民党の総裁選に対しては、あそこまで熱く報道が連日繰り広げられたが、一方では、そのそれ以外の政治勢力に対しての露出というものに関しては、かなり公平性という部分を考えても、偏りがあった。

 そう考えると、やはり、より強烈な打ち出しというものを野党側は考えていかなきゃならない。そう考えるならば、私は、やはり一番必要なもの、そう考えると経済政策なんだろうな。そう思います。

 なので、消費税5%というところも非常に重要なところなんです。

 けれども、おそらくこの先にも第6波がやってくるということは、この冬の間にやってくるということは、間違いがないとされている中で、その手前でも、もちろん私たちは、まだ25年の不況の最中にいるわけですから、もっと大胆な経済政策はあっていいんじゃないかな、消費税0%というところまで踏み込んでもいいんじゃないかなとは、私自身は思います。

 思いますけれども、もちろん、それは、私たちのような小さな存在であるからで、自由に発言ができるわけで、大きな所帯を持つ人たちからするならば、そこの調整が難しいというのはわかります。

 ただ、何度もチャンスはない。そう思って挑む戦いだろうというふうに思います。

 なので、今回はこの野党共闘ということによって、以前の議会の中のバランスとは少し変わったと思います。野党側の議席が増えるんだろうということだと思います。

 それはそれで良かったと思うんですけれども、この一発で決められなかったということに対して、やはり反省、そこに対して足らなかったもの、実際にそれを次の参議院選挙までに、リカバーできるような状態でなければならないだろうなと思います。

 それによっては、私たちももう一度、みんなとやるのか独自に戦うのかということを考えていかなければならない事になるだろうそう思います」

■全編動画

  • 日時 2021年10月31日(日)20:00~
  • 場所 都市センターホテル 606会議室(東京都千代田区)

IWJの取材活動は、皆さまのご支援により直接支えられています。ぜひ会員にご登録ください。

新規会員登録 カンパでご支援

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です